
人生がつまらないと感じたことはあるでしょうか。
もしかしたら、現在進行形でそう感じている人もいるかも知れません。
では、どうしたらつまらない人生を変えることができるでしょうか。
そのために必要なのが、人生の目的です。
人生の目的とは、自分の人生でするべきこと、したいこと、目指すべきもの、などといった意味です。
それがあることによって、私たちの行動に規範が生まれます。
それは、目の前のものが目的を達成するために役に立つのかどうか、ということです。
目的に寄与しないならば、それにかかわる必要はないのです。
このような判断基準ができることによって、自分の人生から無駄が排除されます。
私たちが人生に不満を感じるのは、無駄なものが多すぎるからです。
したくもない仕事をして、面倒な人間関係に巻き込まれ、考えたくもない将来のことを考え…
そうした「したくないこと」ばかりしているから、人生がどんどんつまらなくなっていきます。
充実した人生を送るためには、人生の目的が必要です。
では、どうすれば人生の目的を見つけることができるのか。
今回はそのことについて見ていきます。
人生の目的とは何か
人生の目的を見つける方法を見ていく前に、まずは人生の目的とは何なのかを考えていきましょう。
人生の目的が何かを知ることで、よりそれを探しやすくなります。
やりたくて仕方ないこと
人生の目的と聞いてまっさきに思い浮かぶのがこれでしょう。
やりたくて仕方ないこと、やっていると我を忘れて没頭してしまうこと、寝る間も惜しんで時間を作っているもの…
それをすること自体が楽しいというようなものです。
こうしたものをしている時間の密度はとても濃いです。
集中力が段違いなので、その作業の中からたくさんのことを学べます。
また、よりよくすするにはどうすればいいか、といったことを自然と考えるため驚異的な速度で成長していきます。
同じ時間を費やすのであれば、こうした好きで好きでたまらないことに費やした方が、大きな成果を出せます。
気がつけばやっていること
人には誰しも気がつけばやってしまっていることがあるかと思います。
気付けば鼻歌を歌っている、ノートの端に絵を描いている、仕事中に別のことにふけってしまう。
このように気がつけばやっているということは、それ自体がやりたくて仕方ないことなのです。
そうでなければ無意識のうちにやるなんてことはないでしょう。
ですから、気がつけばやっていることと言うのは、それが自分の人生の目的である可能性が高いです。
常に頭の片隅にあるもの
実際に行動にうつせなくても、常に頭のどこかにあるもの。
これも自分の人生の目的のである可能性が高いです。
ふとした時に思い出したり、寝る前に頭に浮かんだり。
そのように頭に浮かぶというのは、無意識下の大部分を占めている可能性が高いです。
つまり、無意識ではこれをやらないといけないと認識している可能性が高いのです。
だから、ふとした瞬間に頭にそのことがのぼってくるのです。
いつかはやりたいと思っていること
いつかはやりたいと思っていること。
これも人生の目的に分類されます。
仕事がひと段落着いたら、子どもに手がかからなくなったら、定年になったら…。
しかし、それがいつ来るかはわかりませんし、もしかしたらずっと来ないかもしれません。
そうなったら、その人生の目的はいつまでも「いつかやりたいこと」のままです。
一生実現されることはないのです。
そうならないためには、いつかやりたいではなく、今やるにはどうすればいいのかを考えることが大事です。
すこし話がそれましたが、いつかやりたいと思っていることは、それこそがまさに人生の目的なのです。
つまり、心の大部分を占めているもの
ここまでいくつか人生の目的の特徴を見てきました。
これらに共通するのは、それ自体が自分の心の大部分を占めているということです。
ある時ふと思い出したり、気づけばそれに集中していたり。
気付けば自分の意識と人生のスペースを埋めている。
人生の目的とはそのような存在なのです。
自分の心の片隅にいつもあるものはないでしょうか。
もし、あるならばそれは大事にしましょう。
その人生の目的があなたの人生に充実をもたらしてくれるからです。
人生の目的の必要性
人生の目的とは何なのかがわかりました。
では、次に人生の目的がなぜ必要なのかを考えていきましょう。
必要性を理解することで、より本気になって人生の目的を探すことができます。
無いと虚しい人生を送ることになる
では、まず人生の目的が無いとどうなるのかを見ていきましょう。
目的が無いと、私たちは成長することができません。
目的が無いということは主体性が無いということです。
ただ何となく生きているだけで、そこに一貫性が無いのです。
一貫性が無いので、人生の積み重ねが一方向に伸びていきません。
あれをやって、これを少しだけかじって。
このようにやっているうちに時間だけが過ぎ、何一つ満足にできるようにはなりません。
目的を持ち、人生を一点に集中させなければ、人生を価値のあるものにすることはできません。
漫然と生きているだけでは、何一つものにならない、魅力の乏しい人間になってしまいます。
自身に魅力が無ければ、周りに集まってくる人も同じようなレベルの人間になるでしょう。
何の成長も進展もないまま人生が終わっていくのです。
また、人生の目的が無いと、人生の最期を虚無感で終わらせることになります。
人は死ぬときに自分の人生に意味を見出そうとします。
自分は何のために生きてきたのか、何をしてきたのか。
目的のない人生を生きていると、この問いに答えられません。
ただ何となく目の前のものごとを処理してきただけの人生ですから。
そして、この問いに対して答えを出せない時、人は絶望します。
「自分は人生で何もしてこなかった」「ただ生きていただけだ」と。
最期を絶望や落胆で締めるのは悲しいですよね。
そうならないためにも、私たちには生きる目的が必要なのです。
目的をしっかり持ち、強い意志を持って生きていく必要があるのです。
あると充実した人生を送ることができる
では、逆に人生の目的があるとどうなるのでしょうか。
人生に目的があることによって、魅力的な人間になることができます。
目的と言う強い思いがあるので、そのために主体的に生きることができます。
目の前のものが、本当に自分の人生の目的に寄与するのかということを基準に優先度を決めるので、なんとなく周りに流されることがなくなります。
無駄を人生から排除することができるのです。
そうして浮いた時間を自分の人生の目的のために費やします。
さらに、人生の目的のために使う時間は密度が濃いです。
自分の好きなことなので、集中力は高く保てます。
また、とことんまで追求しようとするので、かなり高いレベルまで自身を引き上げることができます。
つまり、人生の目的に時間を費やすことで高い能力を養うことができるのです。
そして能力が高ければ、収入も増え、人生の幅が格段に広がります。
また、周りにも同じように能力の高い、魅力的な人間が集まるので、互いに切磋琢磨することができます。
互いが互いを高めあうことによって、自分一人の時よりもさらに高みを目指すことができます。
そうした営みの中で、生きがい、生きている感覚、高揚感を得ることができます。
そうした人生であれば、最期の瞬間も満足した状態で迎えることができます。
もちろん100%悔いが無い、というのは難しいですが、目的なく人生を生きてきたときと比べれば、雲泥の差です。
やりたくないことをなるべく排除し、やりたいことに多くの時間をつかった。
しかも、それによって充実した人生を歩め、普通の人では到底たどり着けないような高みまで達することができた。
それだけのことを成し遂げることができれば、十分でしょう。
このように人生に目的を持ち、主体的に生きることで、悔いの無い人生を送ることができるのです。
人生の目的を見受けるための4つの方法
人生の目的がなぜ必要なのかがわかりました。
それでは、その見つけ方を見てきましょう。
色々経験してみる
人生の目的を見つける一番手っ取り早い方法は、実際にそれを体験してみることです。
もし、自分の人生の目的に出会えたならば、何か感じるものがあるはずです。
そのためには、とにかく色々なことに手を付けてみることです。
体験の数が増えれば増えるほど、自分の人生の目的に出会う確率も高まるというわけです。
しかし、全てのことに手を出すのは不可能です。
できれば、効率よく体験を重ねていくべきです。
なので、手を出す前にも一定の判断基準を設けましょう。
その基準とは「気になるかどうか」です。
なんとなく気になることと言うのは、無意識下で反応している可能性があります。
つまり、無意識的に「これはやったほうがいい」と感じているのです。
ですから、それは自分の人生の目的である可能性も高いです。
また、実際に体験するのが難しいという場合は、まず2次情報にあたるという手もあります。
本や新聞、人の話など。
そういった情報に触れるだけであれば、実際に行動するよりも楽にできます。
お金もその情報の代金程度で済みますし。
なので気になったことどんどん本などの情報にあたっていきましょう。
その過程で気持ちが高ぶってきたら、それは人生の目的である可能性が高いです。
過去を振り返ってみる
自分の過去を振り返るのも、人生の目的を見つけるためには有効な方法です。
特に小さいころに自分が夢中になったものの中には、たくさんのヒントが隠されています。
小さいころと言うのはものの分別がつかないような時期です。
しかし、その時期に自分の意思で進んで行っていたこと。
これは、もはやほとんど本能的な行動と言っていいでしょう。
自分が思うままに行動した結果、それに行き着いたわけです。
それは、つまり自分の人生の目的である可能性が非常に高いです。
昔のこと過ぎて、夢中だったものが思い出せない。
そんな時は、記憶の中にある「感情が大きく高ぶった」経験を探してみましょう。
なぜ、そこまで感情が高ぶったのか。
その原因を突き止めることで、自分の人生の目的を探すヒントになります。
例えば、部活の引退試合が印象に残っているというのであれば、あなたはチームで一つの方向を向いて何かを目指すことが人生の目的なのかもしれません。
このように自分の過去には、ヒントがたくさん詰まっています。
色々な切り口で自分の過去を分析してみると見えてくるものがあります。
ひたすら考えてみる
「自分は何をしたいのか?」
この問いに対して、一切の制限を取っ払って考えてみましょう。
それで生活できるのか、将来どうするのか、周りの人はどう思うか、失敗するかもしれない…。
こうした不安をいったん全部取り除いて考えてみます。
全てが上手くいくし、先の不安が何もないのだとしたら、自分は今何をしたいのか。
それを考えるのです。
「特に強い思い入れはないけれど、しいて言うならこれかな」
この程度のものでも構いません。
今はそこまでの熱が無いかもしれませんが、それでも相対的には最もやりたいことのはずです。
それが人生の目的となる可能性は高いです。
他にも、「生きている間に1つのことしかできないとしたら、何をしたいか」という問いも有効です。
別に1つでなくても構いません。
ただ、やれることに制限があった場合に、自分は何をしたいのかということについて向き合うための問いなのです。
そのやりたいことが本当に今の生活なのか、ではそれをするためには自分はいったい何をすればいいのか。
そうやって考えを進めていく中で、自分の本当にやりたいことが見えてきます。
色々な角度から自分の人生に対し質問し、答えていく。
これを繰り返すことで、少しずつ自分の人生の目的が見えてきます。
ゆっくり休息をとってみる
ここまで人生の目的を考えるための方法を見てきました。
しかし、これを実践してもなかなか見つからない場合もあります。
色々な原因が考えられますが、もしかしたら疲れすぎている可能性が高いです。
仕事が忙しかったり、将来に希望が持てなかったりすると、とにかく何に対してもやる気がなくなってきます。
それは自分の人生に対しても例外ではありません。
つまり、疲れていると人生と向き合うだけの気力が出てこないのですね。
この疲れているというのは、徹夜したとか、運動したとかの一時的な疲れではありません。
なんとなく人生全般について回っている、漠然とした不安感のようなものです。
こうした疲労感や不安感があると、将来のことを考える余裕はなくなります。
なぜなら、今この瞬間をどうにかしないといけないからです。
こういった状態では、とてもではありませんが人生の目的を探すどころではありません。
ですから、まずはゆっくり休みましょう。
ゆっくり休むと今まででは考えられないような活力が湧いてきます。
あれもやりたい、これもやりたいと、自分でも驚くほどエネルギッシュになるのです。
これは実際に私も体験したので間違いありません。
人生がつまらないなら、長期休暇を取得しよう。生きていることが楽しくなる!
ですから、何も考えたくないのであれば、まずは思いっきり休みましょう。
ゆっくり休めば、また真剣に自分の人生と向き合うことができます。
見つけた後にすること
人生の目的は見つけるだけでは意味がありません。
見つけた後は、それに向かって努力していくことが必要です。
そうしなければせっかく見つけても意味がありませんからね。
では、どうすれば人生の目的に向かって努力をすることができるのか。
その方法について見ていきます。
毎日コツコツ続けられる仕組みをつくる
目標を決めたら、それに向かって努力することが必要です。
そのためには毎日確実に一歩を踏み出していけるような仕組みを作ることが大事です。
なんとなくで始めてしまうと、やる気がある時は頑張るが、そうでない時はやらないという風になってしまいます。
人の気持ちは冷めやすいので、やがてやる気はどんどんなくなっていき、まったくやらなくなってしまいます。
そうなってしまっては、一生目標を達成することはできません。
やる気と言うのは不安定な感情です。
爆発力はありますが、長続きはしないのです。
人生の目標と言うのは長いスパンでの目標です。
ちょっと頑張ったからと言って達成できるものではありません。
年単位での地道な努力を重ねて、はじめて目を出す類のものです。
ですから、そうした長期に渡るものをやる気だけで乗り切ろうとしてはいけません。
長期間頑張り続けるためには、仕組みが必要です。
やる気がある時も、無いときも、等しく同じ量の努力を続けられるような仕組みです。
日常のスケジュールの中に組み込んだり、他人に宣言して後に引けにない状況を作ったりと、いろいろなやり方があります。
何も考えずに毎日続ける。そうすれば勝手に目標は達成される!
他には、頑張らなくても続く仕組み、なるべく省力化することも大事です。
面倒なステップが多いと、やるのがめんどくさくなります。
そうならにように道具をすぐ取り出せる場所に置いておくなどの工夫が必要です。
机に向かう前に、まず「環境」を作りましょう!
改善を積み重ね、自分だけの努力継続システムを作ることが大切です。
頑張りすぎて燃え尽きない
人生の目的を達成するのは、一大事業です。
ちょっとの間頑張ったからと言って達成できるものではありません。
何年、ものによって何十年かかるかもわかりません。
そうした長いスパン頑張り続けるために必要なのは、頑張りすぎないことです。
自分が頑張りすぎているかどうかと言うのは、意外と自分では気づかないものだったりします。
ですから、定期的な休みをスケジュールに組み込むのもいいでしょう。
3ヵ月頑張ったら、1ケ月は休むなど。
また、自分のやったことを記録することでも頑張りすぎを防ぐことができます。
一番簡単なのは時間で図ることです。
それに費やす時間が増えてきているなと思ったら、少し作業量を減らしたりして対応します。
残業のし過ぎを防ぐには、勤務時間を記録するのが一番ですよね。
それと同じ考え方です。
頑張れば頑張っただけ目的を達成するのは早くなります。
しかし、自分には限界と言うものがあります。
それを越えて努力し続けることはできません。
頑張りはするけれど、疲れたら迷わず休む。
これが努力を長続きさせるコツです。
適切なマイルストンの設定でやる気を維持する
目標は漠然としていると、どれくらい頑張ればいいのかわからず、途方に暮れてしまいます。
例えば、ある分野で有名になる、と言っても具体的に何をすればいいのかわかりません。
そうならないためには、目標を分解していくつかの小目標を作る必要があります。
例えば、上の例なら以下のようになります。
・まずはある程度まで技能を高める
・ネット上で活動を始める
・地域のコミュニティで名を売る
・小規模なメディアに露出する
・その分野で有名な人とコネクションを作る
…
などと言ったような感じです。
目標が細分化されれば、そのために何をすればいいのかということが見えてきます。
それがわかることによって、自分にも十分できることなのだ、という安心感が得られます。
この安心感がやる気につながります。
どれだけ頑張ってもできるかどうかわからないことを全力で頑張るのは難しいですよね。
報われるという将来像が見えるからこそ、人は頑張れるのです。
大きな目標のままだとそうした安心感を得ることが難しいです。
そのために、やる気が持続しないというリスクがあります。
できるだけ目標を細分化し、自分の手の負えるもの、想像がつく粒度のものにすることが大事です。
そうすることによって、長い期間やる気を維持することができるのです。
人生の最期を後悔で終わらせないために
人が死ぬときに最も後悔するのは、何だと思いますか。
もっと仕事を頑張ればよかった、
もっと出世したかった
もっとお金をたくさん稼げばよかった…。
このどれでもありません。
人が最も後悔するのは、「もっと自分のやりたいことをやればよかった」ということです。
人には、ずっとやりたいと願っていること、つまり人生の目的が何かしらあるはずです。
しかし、それらのほとんどは一生「いつかやろう」のままで終わってしまいます。
そして、人はそのような状態で人生を終えてしまうことをもっとも後悔するのです。
一生懸命働いて、たくさんお金を稼ぐのもいいですが、それが人生の目的に繋がっていないと意味がありません。
そうならないためには、大きな視点で人生を捉える必要があるのです。
狭い視野で人生を捉えてしまうと、どうしても当座のお金のことや仕事のことばかり考えてしまいます。
一時的なものならばいいのですが、そうしたものの考え方がずっと続くのは問題です。
なぜなら、そうした考え方によって人生が当座のお金や仕事のことだけに占められてしまうからです。
常にお金や仕事のことを考え、不安に思っている。
そんな人生が楽しいわけないですよね。
そうならないためには、人生の目的をしっかりと考えること。
そして、それをどうやって実現するかを長期的なビジョンで考えることが重要です。
人生の最期を後悔で終わらせないためにも、「自分が一体何をしたいのか」をしっかりと考えることが大事です。
今からできることをはじめていきましょう。


人生の目的~自分の探し方、見つけ方~