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【初心者向け】エフェクターボードの作り方と必要な材料

エフェクターボード

先日、ベース用のエフェクターボートをはじめて作ってみましたので、その時のことをまとめてみます。
はじめてエフェクターボードを作成する人が以下のようなことを理解できるように書いていきます。
・そもそも何をすればいいのかの雰囲気を掴む
・必要なものや工程を理解する
・最低限使えるボードの完成を目指す

完成図

いきなりですが、今回作ったエフェクターボードを紹介します。
この記事の内容に従えば、最低限これくらいのボードを作ることができます。

エフェクターボード完成図

エフェクター5個とパワーサプライ(電源)1個が入っており、総重量は4.3kgでした。(結構ある。。。)

どうやって固定しているのか

エフェクターボード作成初心者にとって最大の疑問がこれではないでしょうか。
一体どうやって固定しているのか。
なぜ、引っ繰り返してもエフェクターが張り付いた状態でいるのか?
引っ繰り返しても大丈夫

実はこれマジックテープでくっついているだけなんです。

エフェクターボードは、マジックテープがくっつくような素材になっています。
エフェクターの裏には、マジックテープを貼り付けます。
エフェクター裏のマジックテープ

このマジックテープは、裏面が強力な接着剤になっています。
思っているよりも接着力が強力です。
ベルクロの仕組み

これだけ聞くと、「ほんとにそれで固定できるのか?」と思うかもしれません。
しかし、意外とがっちり固定できるものなのです。

必要なもの

まずは、エフェクターボード作成に必要なものを見ていきましょう。
最低限のものをつくるのに必要なものは以下になります。
・ボードケース
・パッチケーブル
・パワーサプライ
・DCケーブル

あとは、任意で以下もあるとよいです。
・嵩上げ用パーツ
・シリカゲル

では、それぞれについて詳しく解説していきます。

まずはボードの構成をイメージする

それぞれについて解説すると言いましたが、少し待って下さい。
これらのものを買う前に、一番最初にやることがあります。
それは、ボードの構成をイメージすることです。

なぜ、ボードの構成をイメージすることが大事なのでしょうか?
それは、そうしないと必要なパーツを洗い出せないからです。

どれだけのエフェクターをつなげるのかがわからないと、パッチケーブルがどれくらい必要かわかりません。
パワーサプライもどの程度のものを買えばいいかわかりません。
そもそも、どれくらいの大きさのボードを買えばいいのかもわかりません。

なので、まずはボードの構成をイメージすることからはじめましょう。
具体的には、床にエフェクターを並べてみればいいのです。
そうすることで必要なパーツが見えてきます。

では、それぞれのパーツについて詳しく解説していきます。

ボードケース

まず必要なのはボードケースです。
こいつが無いとはじまりません。

ボードケースの選択で一番重要なのは、大きさです。
載せたいエフェクターが全て載る大きさのボードを選択する必要があります。

私はシミュレーションの結果、以下のボードを購入しました。

コンパクトエフェクター5個とパワーサプライが余裕をもって載るくらいの広さがあります。
サイズとしては、縦25cm、横45cm、高さ10cmです。
KC エフェクターケース EC-50/BA ブラックアルミ

箱の縁が1cmくらいあるので、実際にエフェクターを入れられる部分は23cm*43cmくらいと考えると良いです。
KC エフェクターケース EC-50/BA ブラックアルミ 内接サイズ

パッチケーブル

エフェクターどうしをつなぐ短いシールドのことを指します。
これはシミュレーションの結果必要な長さのケーブルを必要な本数だけかえばいいと思います。
私はこれを購入しました。

金属部分が金色になっていて高級感があります。
両端がL字状になっているのも使いやすくて高ポイントです。
パッチケーブル

気を付ける点としては、なるべく過不足なくつなげる長さのものをそろえるということです。
ケーブルが長すぎると見た目も悪いし、ペダルを踏むとき邪魔になります。
なにより音質劣化につながるので、多少面倒でもしっかりとシミュレーションしてから購入するのが良いです。

ケーブルには予備があった方がいいです。
故障した時のスペアとして利用するためです。

パワーサプライ

パワーサプライとは電源のことです。

エフェクターを電池ではなく、電源で使用する場合、そのエフェクターの数だけコンセントが必要になります。
また、コンセントからたくさんの線が伸びることになります。
これは、見た目も悪いし、絡まって線が抜けてしまう可能性もあります。
何より混線することで互いに電流が干渉し、音質を劣化させてしまう可能性もあります。

これを解消するのがパワーサプライです。
コンセントから給電が必要なのはパワーサプライのみです。
後は、パワーサプライから各エフェクターに給電されます。
線の数も減るので、混線による問題も解決します。
パワーサプライ

エフェクターを電池で使用する場合は、パワーサプライは不要です。
しかし、私はエフェクターボードで使用するなら電池よりもパワーサプライの方がいいと思います。

まず、電池だと交換が面倒です。
大体のエフェクターは電池交換のためにネジを回してカバーを開ける必要があります。
1個でも面倒ですが、これが何個もあると、交換だけでも一苦労です。

さらに、エフェクターボードの場合は、配線なども固定します。
しかし、電池を交換するためには、それらを一回外さないといけません。
そして交換が終わったら、それを元に戻します。
これもなかなか骨の折れる作業です。

このように、パワーサプライによる給電の方が取り回しにおける利点が大きいため、私はこちらを採用しています。
プロのボードを見ても、パワーサプライを使っているのが普通なので、特別な理由が無い限りはそのようにした方がいいのではないかと思います。

ここまでパワーサプライの一般的な説明が続いてしまいましたが、私は以下のMXR製のパワーサプライを使用しています。

採用したポイントとしては以下です。
・小さい(6cm*10.5cm)
・18V給電も可能
・口が多い(9V*8口、18V*2口)

稼働時は青色LEDが光ります。
MXR M237 DC Brick パワーサプライ

一点注意することとして、付属のDCケーブルが安物です。
また、I-L字になっているので取り回しがしにくいです。
MXR M237 DC Brick 付属DCケーブル

以下のようなL-L字のもう少しグレードの高いケーブルを購入するといいです。

嵩上げ用パーツ

このパーツの要否は人によります。
私の場合は、以下のような状態になってしまったので、このパーツを購入しました。
ボードのふちが邪魔

ただし、これはシールドの接合部がL字状のものを使えば回避できます。
私の場合は、もともとI字型のシールドを使っており、これを買い替えたくないという理由から、嵩上げすることにしました。

こちらのパーツですが、金属製で頑丈にできています。
表面はメスで、裏面がオスになっています。
ELECTRO-HARMONIX Pedal Riser ペダルライザー 外観

ELECTRO-HARMONIX Pedal Riser ペダルライザー 表面

ELECTRO-HARMONIX Pedal Riser ペダルライザー 裏面

なので、特に難しいことは考えずボードの嵩上げをすることができます。
メスのベルクロの追加購入なども不要です。
大きさ的には標準サイズのコンパクトエフェクターがちょうど1台乗るくらいです。
ELECTRO-HARMONIX Pedal Riser ペダルライザー 大きさ比較1

ELECTRO-HARMONIX Pedal Riser ペダルライザー 大きさ比較2

これを使うことで、シールドがケースの縁に引っかからなくて済むようになりました。
シールドが縁に引っかからなくなった

難点を上げるとすれば、値段が高いことでしょうか。
嵩上げするだけであれば、手間はかかりますが百均の材料で自作できそうです。

シリカゲル

仕上げにケースの中にシリカゲルを散りばめています。
エフェクターは精密機械なので、なるべく湿気を抑えておきたいです。

私はこの徳用シリカゲルを使っていますが、別になんでもいいと思います。

おすすめポイントとしてはサイズ感がちょうどよく、ボードの隙間に上手いこと配置できる点です。
シリカゲル

シリカゲル配置

作成時に気を付けること

次にエフェクターボードを作る際に気を付けた方がいいことを紹介していきます。
これらは後から修正するのが難しいので、面倒でも最初にやっておくことをおすすめします。

DCケーブルのグランドループ

エフェクターボードでは配線の方法によっては、グランドループと呼ばれる状態が発生してしまう可能性があります。
グランドループが発生すると、ノイズが発生してしまいます。

では、グランドループとはどのような状態のことを指すのでしょうか。
それは、以下のようにエフェクターどうしの配線や電源の配線によって、ループが発生している状態のことを指します。
グランドループ

このループの面積を小さくすればノイズを抑えることができます。
そのためには以下のことに気を付けるといいです。
・ケーブルは必要最低限の長さにする。
・どうしても余る場合は結束バンドなどを使って束ねる。

例えば、ケーブルが長すぎると、このようにループが大きくなってしまいます。
大きなグランドループ

適切な長さのケーブルを使えば、ループを小さくすることができます。
エフェクターどうしの間隔を狭めるのも有効です。
小さなグランドループ

しかし、適切な長さのケーブルはなかなか見つからないものです。
その場合は、ケーブルを束ねてしまいましょう。
束ねる際は、画像のように両端を束ねるようにしましょう。
シールドの束ね方

これはDCケーブル自体のグランドループを小さくするための工夫になります。
(束ね方は、こちらを参考にしました。)

ベルクロの貼り方

ベルクロの貼り方は以下のサイトを参考にしました。
確かに外れにくいような気がします。
エフェクターに貼るマジックテープ術 | 山脇オサムのギターのレシピ

シールドの挿し方

シールドやDCケーブルを挿す際は、たわみを上手く利用します。
言葉で説明するよりは画像を見てもらった方がわかりやすいです。
シールドの挿し方

このようにケーブル自体の反発力を利用して、差し込む方向に力がかかるようにします。
こうするとケーブルが抜けにくくなります。

各ケーブルを挿す前に脂をよく拭く

ケーブルを指す前はしっかりと脂をふき取るをふき取るようにしましょう。
そうすることで錆を防止することができます。

エフェクターボードを作ってよかったこと

まず第一に音にこだわるようになりました。

こういうと語弊がありますが、製作以前も音については一応気を払ってはいました。
しかし、エフェクターをスタジオに持って行って広げたりつなげたりするのが面倒だったので、アンプ直でした。
アンプ直が悪いわけではないですが、こだわりがあってそうしていたわけではないので、これはあまり褒められたことではないです。

エフェクターボードがあれば、とりあえずそれを持っていけばいいので、スタジオでもちゃんと使うようになりました。
せっかくなので音にもこだわろうとなるわけです。

また、宅録の時も便利ですね。
ボードにつなげればいいだけなので、演奏しようと思った時にストレスなく実行することができます。
これもなかなか大きなメリットではないかと思います。

エフェクターボードと言うと敷居が高いように感じますが、作ってみると意外と簡単に作れることがわかりました。
初期費用が少しかかりますが、興味のある方は作ってみてはいかがでしょうか?
たくさんのエフェクターが家で眠っている方には非常にオススメです。

カテゴリー: 趣味
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