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3分で分かる「デザイン思考とは何か?」

デザイン思考とは

昨今デザイン思考というワードをよく聞く。
しかし、これは一体なんなのだろうか。

デザイン思考とは、以下のプロセスを繰りかえしサービスを作り上げていく思考法である。
①ユーザーを観察する
②ユーザーの潜在ニーズを予測する
③その仮説をもとにプロトタイプを作成
④小さくテストして改良を繰り返す
⑤実際に市場に出して反応を見る

デザイン思考のメリット

このような方法をとることによって、従来とは異なるサービスを創出できる可能性が生まれる。
従来は、技術や市場をベースにサービスを考えていた。
この手法は、既存の延長線上で考えられるため、分析や予測がしやすいというメリットがあった。
しかし、それ故に既存の延長線上のアイディアしか出てこないため、イノベーションが起きにくいという問題があった。

一方デザイン思考は、ユーザーの観察、ニーズの予測から始めるゼロベースの思考法である。
ゼロベースであるがゆえに、既存の技術や市場にとらわれない柔軟な発想が可能になる。
それによって、イノベーションも起きやすくなるということが期待されている。

各フェーズで気を付けること

デザイン思考は、以下のプロセスをスパイラルに繰り返すことで進んでいく。
①ユーザーを観察する
②ユーザーの潜在ニーズを予測する
③その仮説をもとにプロトタイプを作成
④小さくテストして改良を繰り返す
⑤実際に市場に出して反応を見る

ここでは、それぞれのフェーズで気を付けるべきことを考えていく。

ユーザーを観察する

ユーザーを観察するのは、そのニーズを予測するためである。
アンケートなどの表面的な調査ではなく、もっと深い洞察が必要とされる。
なぜなぜを繰り返し、ユーザーの動きに隠されたニーズの本質を理解する
またブレインストーミングなどといった手法を用い、制限をかけずにアイディアを発散させていく。
「予測は当たらないもの」を前提とし、とにかく数をだすことを意識する。

プロトタイプを作る

ユーザーを分析し、アイディアがまとまったら次はそれを具体的な形に落とし込む。
この際に気を付けるのが、作成に時間をかけすぎないということである。
プロトタイプの根拠となっている仮説はあくまで仮説に過ぎず、それが当たる保証はどこにもない。
なので、そもそもその作っているもの自体が誰からも必要とされていないものである可能性もある。
そうだった場合、いくらクオリティの高いものを作ったとしても、それは時間の無駄になってしまう。
そうした理由から、時間をかけずにとにかく素早く作ることが大事になってくる。
質よりもスピードを重視する。

小さくテストする

作ったものはすぐにテストを行う。
それによってそのアイディアに芽があるかどうかがわかる。
もし、ウケそうなら改良を続ける。
とてもウケそうにないならば、その時点でそのアイディアは捨ててしまう。
この判断を早期に行えることで、無駄な時間を最小限に抑えることができる。
改良が進み、実用に耐えるものが完成したら、実際の市場に出して最終テストを行う。

デザイン思考の本質

ここまでデザイン思考を形式的な観点で説明してきた。
しかし、形式にとらわれてその目的を見失ってはいけない。
デザイン思考の本質は従来のやり方から脱却し、抜本的な解決を図ることである。
具体的な進め方はそのための手段に過ぎない。

抜本的な解決が可能であるのなら、別にユーザーを観察する必要もないし、アイディアをたくさん出す必要もない。
しかし、そうした方が芽のあるサービスを生み出せる確率が高いからそうしているだけである。
ユーザーのニーズをとらえ、イノベーションを起こすためにはどうすればいいのか。
この一点に向かっていることがデザイン思考の本質である。

カテゴリー: 仕事術・キャリア
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