b00k.jp ~積み上げ式読書ノート~
公開日:
最終更新日:2017/10/09

個人的なプロジェクトにおけるWBSの作り方のコツ

個人的なプロジェクトを進めるには、何よりも計画が大事。
普段の仕事と違って、個人的なプロジェクトは強制力がない。
仕事はやらないと生活に支障が出るが、個人プロジェクトは別にやらなくても生活には困らないからである。
だから、計画を立てて、その通りに進めていかないと、結局やらないままになってしまう。
では、どのように計画を立てればいいのか。
今回はそれを考えていく。

まずはやるべきことを洗いだす

計画を立てるためには、とにもかくにもまずはやるべきことを洗い出す必要がある。
家を建てるなら、まずは基礎を固めないといけないし、材料や人材も調達しないといけない。
そして、それをいつまでにやらないといけないかなども考えないといけない。

実は、こうした取り組みは社会で一般的に行われており、WBSという資料によってまとめることができる。

WBSとはこんなのである。
※厳密には違うが

ざっくり言えば、計画達成までにやらないといけない事と、その期限が記載されたものである。
理論的には、このWBSに従って行動すれば、予定通りに計画が完了することになる。

以降解説していくのは、個人的なプロジェクトにおけるWBSの作成方法のコツであり、普通の仕事で使われるWBS作成方法とは観点が異なってくる。
また、適切なアプローチと言うのは、そのプロジェクトごとに異なり、これから解説する方法があなたのプロジェクトに適合するかはわからない。
もしかしたらWBSという手法そのものを考え直さないといけない、ということもあり得る。
そのことを踏まえたうえで以降読み進めていただければと思う。
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WBS作りのポイント

期限は重要

個人的なプロジェクトは前述した理由から差し迫った強制力がない。
また少ない時間をやりくりしてやるので、どうしても絶対的な作業時間が足りなくなる。
そのために、少し期限を延ばすなど、計画がずるずるとずれこんでいく可能性が高い。
以上の理由から、何かしらの期限を決めておかないと、いつまでたっても完了しないということになりかねない。

なので、多少厳しめでもしっかりと期限を設けておくことは必要である。
やはりあるとないのでは心の持ちようも変わってくる。
また、人間と言うのは余裕があれば怠けてしまうもので、期限が特に決められていなければだらだらとしがちである。
なので、そういった意味でも大まかでも期限を切っていくのは有効である。
きつければきついなりに意外とこなせるものである。

タスクの粒度は細かく

タスクの粒度は細かければ細かいほどいい。
それに二つ理由がある。

個人プロジェクトはまとまった時間が取れない。
時間が取れないので、あまり大きな作業を昇華するのは難しい。
かならず仕掛状態になって次の時間に持ち越しになってしまう。
そうなると、次に取り掛かる時に前の作業を思い出すという、オーバーヘッドが生じる。

また、WBS上もなかなか作業が消化できないので、あまり進んでいるという実感がわかない。
進んでいるという手ごたえが無いと、人はモチベーションを保つことが難しい。
どんどんタスクが消えていった方が楽しいのは明らかである。

さらに、タスクが大きすぎると、結局それをやるときに分解し直す必要がある。
そうなるとそのたびに計画を立てることをしているのと同じである。
計画を立てる自分とタスクをこなす自分を切り替えるのは、結構切り替えコストがかかる。
できれば計画は最初に立ててしまって、後はそれに従ってただこなすだけ、という状態に持っていきたい。
そうすれば切り替えコストが発生しない。
そのためには、何も考えなくても実行できるような粒度にタスクを分けるのが良い。
例えば、文章を書くというタスクがあるならば、
テーマを決める
情報収集する
ざっと書きあげる
清書
推敲
のように細かく分けるのである。

以上のような理由からタスクはなるべく細かく分けた方が良い。
しかし、細かく分けると今度は管理が大変になるという問題がある。
WBSに記載してあるタスクが膨大になってしまうのである。
これを解決するには、作業の粒度によってWBSを分けるのが良い。

例えば、やるべき作業A、B、Cがあるとする。
それらはメインのWBSに記載する。
そしてA,B,Cのタスクをさらに洗い出したものは、それぞれWBS-A,WBS-B,WBS-Cのように分割する。
そうすると、メインのWBSとWBS-A,WBS-B,WBS-Cができる。
全体の状況を見る時は、メインWBSを見て、さらに具体的な作業の状況を見るにはWBS-A,WBS-B,WBS-Cを参照すればいい。
こうすれば、WBSが膨らむことを防ぐことができる。

作業をこなすコツ

せっかくWBSを作っても、それを実行しなければ意味が無い。
そこで、どうすれば確実に作業をこなせるのかを考えていく。

使う道具は一か所にまとめておく

作業をしないのは、それがめんどくさいからである。
とりわけ、その作業にとりかかる始めるのが一番めんどくさい。
だから、取り掛かりのための障壁を減らしてやれば、めんどくささも軽減する。

そうした理由から、使う道具は一か所にまとめておこう。
何かをするのにあれこれ準備をしないといけないのはめんどくさい。
だからあらかじめ道具を準備しておき、やろうと思ったらすぐにとりかかれるような状態にしておく。

例えば、何かソフトやデータを使って作業するのであれば、それらのショートカット一式をまとめたフォルダを作成しておく。
そうすれば、後はそのフォルダの中のものを使えばいいだけなので楽になる。

現実世界の話でも一緒である。
何かを勉強するのであれば、すぐに勉強道具を取り出せるようにする。
どこを勉強するのかを探さなくてもいいように付箋をあらかじめ貼っておくなど。
工夫できる個所は色々ある。

WBSはすぐ開けるようにする

WBSは常に開いておき、またすぐに開けるようにする。
そうしないと結局見なくなる。
それだとせっかくWBSを作った意味が無くなってしまう。

ショートカットをすぐ見れる個所に置いておくのもいい。
また、PC起動時に一緒に立ち上がるようスタートアップで設定しておくのもいい。
そうすれば毎回毎回開かなくても済む。

たかがファイルを開くだけと思うが、人間にとってはその程度の行動がめんどくさいのである。
だからそうしためんどくささを自動で排除できるのであれば、そうしたものはできるだけ使った方がいい。
その方が、せっかく作ったWBSを無駄にせずに済む。

まとめ

・期限は重要。ないといつまでたっても作業に取り掛からない。
・何も考えずにできる粒度のタスクに分解する。30分~1時間程度で完了する粒度。
・細かく分けすぎるとWBSが膨大になるので、メインWBSとサブWBSに分けてもよい。
・使う道具は一か所にまとめておく。
・WBSはすぐ開けるようにする。開くのがめんどくさいと結局つかわなくなる。

カテゴリー: 仕事術・キャリア
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