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内向型の人間が生きていくために気をつけるべきこと

内向型

暗い、重いテーマについて考えるのは悪いことではない

基本的に暗いし、ネガティブである。
しかし、それは別に悪いことではない。
暗いことやネガティブなことを考えているときの方が落ち着く。
本当に大事なことを考えているような気になる。
だから、それについてずっと考えていればいい。
それができる人間と言うのはほとんどいない。
たいていの人は気が滅入ってしまうから。
それができるというのは一種の才能。
だから、無理に他の人に合わせる必要はない。

ポーズとしての怒りを身につける必要がある

怒ることはよくないことだが、威嚇しないとつけあがってくる。
全ての人間が自分と同じように考えて生きていると思ってはいけない。

過度に相手の感情に振り回されないために

相手の口調や態度ではなく、何を伝えたいのかに着目する。
そうすれば、相手がどんな感情を抱いているのかと言った余計なことに神経を使わないで済む。
内向型は他人の感情に振り回されやすい。
逆に言えば、それを気にしなければ恐ろしいほど客観的にものごとを見、判断することが可能になる。

自分が何を恐れているのかを理解する

内向型は初対面の人を恐れているのではなく、その人から受ける刺激を予測できず、過度の刺激を受けるのではないかということに不安を抱いている。
自分が恐れているものを理解し、それを受けたからと言ってどうなるのかということを冷静に考える。

※内向型の人間は乳児の時、刺激に大きく反応する傾向がある。
(動くものに大きな関心を示したり、不快感に敏感である、など)
つまり、外界からの刺激に対し敏感であるがゆえに、その刺激を極力避けようとする。
結果として、消極的な行動をとるようになっていく。

過度に人間関係、他人の評価や感情を気にしない。

内向型人間は外向型人間と比較して、一人でも(心理的には)生きていけるので、別に必要以上に人間関係を気にする必要はない。
相手の気分を害する際に、それをされたらいやだろうなと相手の気持ちで考えてしまっているから、ストレスがかかる。
言い方を変えれば、相手のことを自分のことと一緒にしてしまっている。

これは一概に悪いとは言えないが、常にそうした態度を取っていると疲れてしまう。
そのような誠実な態度は、本当に大事な人に対して取ればいいのであって、全ての人にそのようにふるまう必要はない。
もちろん、そのようにふるまえるのならそれに越したことはないが、自分の心が持たないであろう。

だから、どこかで線引きをする。
ある一線を越えたら、完全にドライ、自分とは一切関係ない物としてとらえる。
そうすれば、最初に取り決めた以上の気苦労をすることもなくなる。
自分がどこまでできるのかを考え、そのラインを決める。
最初は、そのような態度を取る自分に対して不誠実さのようなものを感じるかもしれない。
しかし、大半の人間はそんなことすら考えていないのだらか、自分だけが罪悪感を覚える必要はどこにもない。
むしろ、罪を罪であることとして認識している時点で十分すぎるほどに立派であると自覚しよう。

コア・パーソナル・プロジェクトを見つけよう

コア・パーソナル・プロジェクトとは、簡単に言えば、自分が本当に人生をかける価値があると納得できるものである。
内向型人間はそうしたものを見つけた時、従来の自分からは考えられないような積極性や行動力を見せる傾向にある。
それは、コア・パーソナル・プロジェクトに対する使命感が、自らの内気さや消極性を凌駕するからである。

では、どうすればコア・パーソナル・プロジェクトを見つけることができるのか。
本書から3つのポイントを紹介。

子供のころに大好きだったものを考える

自分が好きだったものの本質を考える。
絵を描くのが好きだったら、なぜ絵を描くのが好きなのかを考える。

自分がどんな仕事に興味を持っているか

今までの自分であれば考えられないような積極性を見せた時。
その時、自分に興味のある仕事をやっていた可能性が高い。

自分は何に対してうらやましいと思うのか

今の仕事で偉くなった人をうらやましいと思うか。
そうでなければ、今の仕事に打ち込んでも幸せになる可能性は低い。
逆に仕事以外でうらやましいと思う人間はいるか。

回復のための場所をつくる

内向型人間は、外の刺激、とりわけ対人コミュニケーションによってストレスがかかりやすい。
そのため、自分の心を回復させるのに外向型人間よりも多くの休息時間を必要とする。
だから、そのように自分が休める場所を確保しておくことはコンディションを保つために重要。

ここでいう回復のための場所とは、本来の自分に戻れる場所、自分の心と静かに向き合える場所のことを指す。
たとえば、個室とか。

まとめ – 本当に重要なこと以外はほどほどで切り捨てる

内向型は、意識しないと何でもかんでも考えすぎてしまう。
それ自体は全く悪いことではない。
しかし、人間にはできることに限りがある。
全てのことに対して思い悩めるほど、自分はキャパシティのある人間ではない。
そのことを認め、本当に関心を抱くべきことだけに集中して、それ以外はほどほどにすることが大事。
内向型は良くも悪くも入れ込みやすいので、そのことを強く意識することが、自分をすり減らさないためのコツ。

そのためには、自分の中で明確なルールを作るといい。
たとえば、自分の中で重要度を決めて、それに応じて心を割く時間を決めるなど。
あらかじめそうしたルールがあれば、自分にとって重要度の低い問題に時間とエネルギーを使いすぎることがなくなる。
自分が本当に時間を割くべき問題に集中できる。


内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える (講談社+α文庫)

カテゴリー: 生き方
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