Google、課金制広告非表示サービス「Funding Choices」を開始
Googleが課金することによってサイトから広告を非表示にするサービス「Funding Choices」を開始しました。
日本での開始時期は未定ですが、本国での試験運用の結果次第では、近いうちに上陸する可能性もあります。
「Funding Choices」とはどんなサービスか?
「Funding Choices」とは、Googleに対し課金を行うことで、サイト上の広告を非表示にするものです。
サイト上には、Googleが表示させているGoogle Adsenceといわれるネット広告があふれています。
「Funding Choices」は、課金よってこれらを非表示にすることができるサービスということです。
(かつてこれと似たサービスである、「Contributor by Google」というものがありました。)
このサービスの導入の目的は、ユーザーの満足度の向上でしょう。
Google AdsenceはGoogleにとって収益の柱となっている一方で、ユーザーの満足度を下げる可能性もあります。
サイトを閲覧しているときに、あまりにも広告が表示されているとうっとおしいですよね。
Googleはユーザーが検索エンジンをたくさん利用してくれることで収益を上げています。
そうすることで人が集まり、収益が発生するのです。
人を集めるためには、ユーザーの満足度を上げないといけません。
そのために、今回のサービスを開始したのでしょう。
Googleは最終的に、インターネット上から不快な広告を排除したいようです。
今は、クリック率を上げるために、誇大な表現をした広告や中身がないのにただ目に付くことだけを目的としたような広告もあります。
そうしたユーザーのためにならない広告を排除するのが目的です。
ユーザーがその広告を支持するかどうか、その生の声を聞くこてとで、よりユーザーの利便性を高めようという意図があるのですね。
こうした声がフィードバックされることで、不快な広告が駆逐され、よりネットが使いやすいものとなる、というのがGoogleが思い描く未来なのではないでしょうか。
サードパーティー製の広告ブロッカーは使えなくなる予定
「Funding Choices」でなくても、広告をブロックする手段はあります。
それが広告ブロッカーと呼ばれるソフトです。
これをブラウザに組み込むと、広告が設置されている場合、それを検知して表示を阻止してくれます。
これらはGoogleが提供しているのではなく、まったくの第三者(サードパーティー)が提供しているものがほとんどです。
つまり、それらのソフトを使えば、わざわざGoogleに課金して「Funding Choices」を使用する必要はありません。
これではGoogleもせっかく新サービスを開始した意味がありません。
そこで、Googleはサードパーティー製の広告ブロッカーを使用できなくする予定です。
その際の流れは以下のようになります。
ユーザーが広告を掲載しているサイトに訪問したときに広告ブロッカーを使用していた場合、2つのお知らせが出ます。
1つは、Google製の広告ブロックサービス「Funding Choices」が存在するというお知らせ。
もう1つは、現在使用している広告ブロッカーが今後使用できなくなるという警告です。
つまり、「Funding Choices」を使って広告を非表示にするか、広告ありでサイトを閲覧するかの二択になるということです。
こうすれば、Googleはいずれにしても収益を上げることができます。
「Funding Choices」を使用してもらえれば月額のサービス利用料が入ってきます。
「Funding Choices」を使用しない場合は、普通にGoogle Adsenceが表示されるのでその分の広告料が入ってきます。
今まではサードパーティー製の広告ブロッカーを使用していたユーザーから収益を上げられませんでしたが、その取りこぼしをなくしたということですね。
サイト運営者への影響
サイト運営者というのは、Google Adsenceを掲載しているサイト運営者のことですね。
サイト運営者は掲載しているGoogle Adsenceが表示されたり、クリックされたりすることで収益を上げています。
「Funding Choices」の登場によって、サイト運営者の収益はどうなるのでしょうか。
詳細はわかりませんが、少なくとも収益がゼロになるということはなさそうです。
というのも、「Funding Choices」の元となるサービスである「Contributor by Google」では以下のようにサイト運営者の収益が保障されていたからです。
$5 のパスが読み込まれます。
広告なしでページにアクセスするたびに、ページごとの料金がパスから差し引かれ、サービスの運営費用として Google が少額を差し引いた後で、ウェブサイトの制作者に支払われます。
1 ページあたりの価格はサイトの制作者が設定します。
サイトの制作者が 1 ページあたりの価格を変更する場合は、事前にお知らせします。
Contributor は更新が簡単です。設定の変更、サイトの追加、パスからのサイトの削除はいつでも行えます。
Google Contributor
言わんとしていることがいまいちつかめないのですが、「広告なしでのアクセスに対しても一定の料金が発生する」ということは言えそうです。
ただし、これによって発生する収益が果たして従来のGoogle Adsenceによって得られるものと同等なのかはわかりません。
おそらく、それよりは安くなることが考えられるかと思います。
そうなる場合、サイト運営者の収益は今までよりも低くなります。
ここまで「Funding Choices」についてまとめてきましたが、まだまだ情報が足りていないのが現状です。
新情報わかり次第、随時追記していく予定です。
参考
グーグル、月額5ドルで広告を非表示にする「Contributor」を再開
Googleが新しいマネタイズ方法「Contributor by Google」を発表!寄付すると広告が非表示になる