自分の意見が言えないという人は意外と多いかと思います。
「こんなことを言ったら嫌われるんじゃないか…」
「ひどい人間だと思われるのではないか…」
そんな風に考えてしまい、なかなか自分の意見が言えないということも多いのではないでしょうか。
その結果、言いたいことが言えず、不本意な結果に終わってしまう。
しかし、だからと言ってその時その意見を言えばよかったかと言われると、それも疑問に思ってしまう。
なぜなら、その意見が通るかわからないし、もしかしたら意見することでより不利な状況に陥るかもしれないです。
そのように堂々巡りをしてしまい、結局いつまでたっても自分の意見が言えないままになってしまいます。
でも、このままではいつまでたっても自分の意見が言えず、他人に振り回されるだけの人生になってしまいます。
そんなのは嫌ですよね。
そこで、そのような状況を打破するために有効なのが、DESC法と呼ばれるコミュニケーション方法です。
では、DESC法とはなんなのか?
どのようにして使っていけばいいのか?
今回は、それらを見ていきましょう!
目次
DESC法とは
自分の意見を上手に主張できる、DESC法。
そもそも、DESC法とはいったい何なのでしょうか。
このDESCというのは、それぞれの要素の頭文字となっています。
では、それぞれの要素について詳しく見ていきましょう。
Describe-状況を整理する
Dは、Describe(状況を整理する) の頭文字となっています。
なので、まずは今自分や相手が置かれている状況を、一回客観的に整理しましょう。
ここでは、主観が入らないように気を付けます。
「誰が見ても、今こういう状況だよね」と納得できるような説明をしないといけません。
Express-意見を言う
Eは、Express(意見を言う) の頭文字です。
状況を客観的に整理することができたら、次はいよいよ自分の意見を述べてみましょう。
この時大事なのが、ただ単に自分の意見を言うだけではないということです。
先ほど整理した状況を鑑みて、相手にもメリットや納得感のある形で自分の意見を主張することが大事です。
Specify-提案する
Sは、Specify(提案する)の頭文字です。
意見を述べたら、その代替案を提案しましょう。
何かを頼まれて、ただ「やりたくないです」では、ちょっと無責任ですし、周りの印象もよくありません。
これを回避するために、代替案を提示してみましょう。
そうすれば、ただ断ったり、否定するだけではなくなるので、印象もよくなりますし、何より建設的な議論が可能となります。
Choose-選択肢を提示する
Cは、Choose(選択肢を提示する)の頭文字です。
目指すべき方向を提示したら、次はそのための具体的な方法をいくつか提示しましょう。
相手に対し、選択肢を用意するvのです。
ここまでやれば、無責任とは思われないでしょう。
また、自然と用意された選択肢から選ばなければいけないような雰囲気になるので、場をコントロールしやすくなります。
ここまで準備をするのは確かに手間ですが、そうすることで状況を有利に運ぶことができるようになるのです。
DESC法の例
ここまでDESC法の内容について説明してきました。
ただ、一般的な説明だとなんとなくイメージがわきにくいのではないかと思います。
なので、具体的な例を交えて解説していきます。
たとえば、何か面倒な仕事を押し付けられそうになっていると仮定しましょう。
そういう時に、ただ単に「やりたくないです」というだけでは、なかなか意見は通りません。
もしかしたら、身勝手な人だと思われてしまうかもしれません。
この場合にDESC法を用いると、以下のような感じになります。
Describe-状況を整理する
まずは、仕事を押し付けられているという状況を整理しましょう。
他にもできる人はいますし、別に自分でなくてもいいわけです。
たまたま、自分が選ばれてしまっただけです。
自分もいろいろ仕事があるし、前にもことの手の面倒な仕事を引き受けました。
まずは、このように自分の中で状況を整理してみましょう。
Express-意見を言う
次に、これらのことを客観的に説明しましょう。
この時気を付けたいが、角が立たないようにすること、身勝手な印象を与えないことです。
これらに気を付けないと、結局仕事を押し付けられてしまう可能性が高くなりますし、何より周りの心象も悪くなってしまうからです。
突っぱねるのではなく、どうしてもできない理由があり、それが自分のためでなく相手やみんなのためである、という形に持っていくことが大事です。
たとえば、このような感じで主張してみるのがいいでしょう。
「今手持ちの作業が立て込んでいます。
もし、この作業が遅れてしまうと、全体のスケジュールに影響を及ぼしてしまうので、最優先で取り掛からないといけません。
また、たしかにその仕事は私が以前やったことがあります。
ただ、1回やったからと言ってスムーズできるという類のものではないですし、自分しかその作業をできないというのは組織としてリスクだと思います。」
Specify-提案する
客観的な事実と自分の意見を述べたら、次に代替案を提案します。
この流れで行けば、別の人に替りにやってもらうもらうことでしょう。
Choose-選択肢を提示する
自分の提案を実現するための具体的な方法を提示します。
ここでは、具体的な人を挙げることでしょう。
この人員の選定でも気を抜かず、
「なぜその人を選んだのか?」
「その人がやることで、組織にどのようなメリットがあるのか?」
といった根拠があることが大事です。
DESC法を使いこなすコツ
DESC法を使いこなすには、その本質を理解することが大事です。
DESC法の本質は、自分のメリットと相手や組織のメリットを合わせることです。
その上で、自分に有利になるような選択肢を提示するのです。
自分の都合だけの主張は、通りにくいです。
しかし、相手や組織にメリットがあるならば、それに従う動機が出てきます。
いかに自分の都合と相手の都合をロジカルに繋ぐことができるかがキモとなります。
そのためには、相手の立場で考えることが大事です。
「相手は何を気にしているのだろうか」
「このように言われたら、どう思うか」
そのように想像力を働かせることが大事です。
DESC法を使いこなせるようになれば、自分の意見を臆せず主張できるようになります。
そして、それによって自分にとって議論や話を有利な方に持っていくこともできます。
まずは、自分のメリットと相手のメリットを結びつけるというところから始めてみてください。
そうすれば、必ずあなたもいろいろな場面で有利に立ち回ることができるようになります!
— ポポロン@b00k.jp (@b00kjp) 2017年4月12日