これからの時代のSEが身につけるべきたった一つの能力
SEに必要なのは、「一時の過酷な時期を乗り越える気力」だった
SEのゴールは何だろうか。
様々あるが、一つには顧客と良好な関係を築く、というものがある。
顧客と良好な関係を築ければ、あとの仕事は安定していく。
保守や改修案件を定期的に受注できるので、安定的に売り上げを上げることができる。
その顧客の業務知識や、システムで使われている技術なども一度覚えれば、それでずっと食っていく事ができる。
軌道に乗せるまでのつらい期間を乗り越えれば、あとは貯金で食っていける。
つまり、SEに必要なのは一時の過酷な期間を乗り切る気力であった。
現代は気力だけでは生き残れない
しかし、現代は様子が違ってきている。
時代の流れは速く、企業のライフサイクルは短くなることが予想される。
大企業が大量解雇や倒産している現状、顧客がいつまでも健在である保証はどこにもない。
いつ潰れたって不思議ではない。
そのため、業務知識を身につけ、一つの客先にずっと依存するということは難しい。
技術の進歩は激しく、新しい技術が次々生み出される。
そうした時に、身につけた技術だけでやっていくのは不可能。
新しい技術がでてくるたびに、その都度学ばないといけない。
これからのSEに必要なのは「適応力」
そう考えた時に、一つの客先、一つの技術に依存して生きてくということは、不可能になってくる。
これをやっておけば安泰ということはなくなった。
そうした時代で一番重要なのは、適応力。
どんな業界のどんな客先に行っても。
どんな言語やテクノロジーが使われていても。
業務知識や技術を素早く学びある程度のレベルで理解することが必要。
蓄えた知識よりも、素早い理解などの地頭の良さが今後重要になってくる。
これからの時代は、何かスキルを身につける、と言うよりは、いかに早く現場を掌握するかと言った初動の早さが重要になってくる。
そのためには、キーマンを見つけ、その人物から現場の勘所を知ることが必要。
また、プロジェクトやシステムの詳細でなく概要を素早くつかむことも重要。
そうしたポイントを素早くキャッチし、即座に吸収していく。
そうした立ち回りができるようにならないといけない。
言われたことをただこなすだけのような仕事の仕方をしていると、これからのIT業界では通用しなくなっていく可能性が高い。
オフショアやAIの発達によって、下請け的な意識でやっていくのは今後は不可能になっていくだろう。
SEはそのことを意識し、自発的に動けるように変わっていかないといけない。
そして、SEとしてやっていく以上、これから先ずっと頭を使って適応し続けることを覚悟しないといけない。