b00k.jp ~積み上げ式読書ノート~
公開日:
最終更新日:2016/11/13

「死ぬくらいなら会社を辞めればいい」と言うのは簡単だけど…

会社
電通の新入社員の過労自殺を受け、「辛いなら辞めればいい」という論調が強まっています。
たしかにその通りなのですが、今の風潮では会社を辞めたその後のことが考えられていません
会社を辞めたとの具体的な道筋についての議論が抜けているのです。

会社を辞めた後の未来が見えないことが問題

今の論調には、会社を辞めた後のことが全く考えられていません
辞めた後の具体的な道筋や、辞めた人間を受け入れる社会の制度や人々の考え方ができあがっていないのです。
失業者の保証は十分でないし、会社を辞めた人間に対し、未だ世間は「負け犬」のレッテルを貼ってきます。

結局のところ、そういったことが整備されないと、この手の問題は終わらないでしょう
辞めたところでどうすればいいのかわからない。
そのような不安がある限りは、簡単にやめればいいという考えには至らないでしょう。
辛くても逃げられない、という現状は変わることがありません。

「辛かったら辞めればいい」という人も、実際にそのような立場に立った時、本当に辞めることはできるのでしょうか。
ほとんどの人は、そんなに簡単に会社を辞めるという決断はできないでしょう。
外野がとやかく言うのは簡単です。
自分のことではないし、責任もないからです。

そのような現実感の無い人間、己の問題として考えられない人間がいくら議論を重ねたところで、根本の解決には至らないでしょう。

今死ぬか、惨めに人生を長らえて死ぬかの違いしかない

会社を辞めた後の道筋が無い以上、気軽に会社を辞めることはできません。
それは、結局のところ死期を遅らせるだけだからです。

たとえば、会社に勤めるのがつらくて会社を辞めたとしましょう。
会社を辞めれば収入はなくなります。
しばらくは貯金で生活することも可能でしょう。
しかし、いつかはまた働かないといけなくなります。

そして、いざ再就職しようとしても、様々な障害が立ちはだかります。
社会は、離職者に対し非常に厳しい目をむけます。
再就職しようとしても、離職の経歴が傷となり、なかなか就職できません。
運よく就職できたとしても、当然いい勤務先には恵まれません。
前と同じか、もっとひどい環境で働くことになるでしょう。

そうしたことを繰り返すうちに、そもそも働くことが嫌になってしまいます。
そうなると、収入を得ることもできなくなるので、生活ができなくなります。
収入が得られなくなれば、あとは死を待つのみです。

親元に頼る、という選択もあるでしょう。
しかし、親も決して裕福だとは限りません。
自分たちの生活だけで手いっぱいかもしれません。
そうなった時に、親だけで子どもを支えることは難しいです。

それに仮に支えたとしても、その先はどうするのでしょうか。
どう考えても親の方が先に寿命が来ます。
当然、子どもをずっと支えることなど不可能です。

この過酷な社会状況の中、一度離職した子供を再び社会に送り出すのは困難です。
そうなった時、子どもはどうするのでしょうか。
生活の術を持たず、年齢は40半ばを迎え、いまさら再就職は不可能。
もはや、絶望しかありません。

このように考えると、会社を辞めたところで、結局のところ問題の解決にはならないのです。
今すっぱりと死ぬか、惨めに人生を永らえて死ぬかだけの違いなのです。
それを理解しないで、「死ぬくらいなら辞めればいい」などと言っても、全く意味がないのです。

社会の在り方が変わらなければならない

この問題の根本原因を解決するには、やはり「会社を辞めた後の生き方を整備する」必要があります。
そうしなければ、この手の問題はいつまでたってもなくなることはありません。

会社を辞めた後の人生の道筋を社会として整えていく事。
会社を辞めることをネガティブなこととしてとらえないよう、社会の風潮を変えていく事。
これら二つのことを変えていかない事には、こういった悲しい事件はなくならないでしょう。
個人や会社の問題ではなく、社会そのものの問題であるととらえなければなりません。

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人生について真剣に考えてみましょう


「生きる」を考える

「なぜ自分は生きているのか?」
そのように思うことはないでしょうか。

ただ生まれてきて、生まれてきたからなんとなく生きている。
そのような生き方をしていると、生きていることに意味を感じません。
そして、それは「なぜ生きているのか」という、言いようのない不安感に変わります。

こうした不安感を払拭するためには、「なぜ生きるのか」ということに対し、真剣に向き合う必要があります。
自分は何を望んでいるのか。
何を大切にしていきたいのか。
社会や他人からいいように思われたいだけなのではないか。

こうした様々なことに思いを巡らせることで、はじめて自分の人生に確信を持てます。
「自分はこう生きればいいのだ」という確信です。
本書が、そのきっかけとなれば幸いです。

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