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福岡空港における、ANA(全日空)定員超過事件について。

2016年9月に、全日空機が定員超過のまま移動を開始していたことが発覚しました。
今回は、この事件について見ていきたいと思います。

ANA、全日空、定員超過

事件の経緯

9月30日、福岡空港にて全日空機が定員超過のまま移動をしていたことがわかりました。
客室乗務員が異変に気付き、離陸には至りませんでした。

なぜ、定員超過ということが起こってしまったのでしょうか。
詳しい経緯は、以下となります。

検査場での出来事

1組の親子が検査場を通過しました。
その際、まず最初に父親が通過、次に男性が通過しました。
しかし、その際父親と同じバーコードをかざしたそうです。
そのため、「再通過」のレシートが出力されました。
既に父親のバーコードは受理されているわけですから、当然ですね。
ただ、この時検査員は再通過が出ていたことを知りながら、親子を通しました。

搭乗口での出来事

搭乗口では、男性→父親の順番でバーコードをかざしました。
その際、座席番号の重複を示すエラーが表示されました。
二人とも同じバーコードで処理されているわけですから、重複するのは当然です。
しかし、担当者は父親が誤って二回かざしたと判断し、搭乗させました。

離陸直前に定員超過が発覚

上記の経緯から男性のバーコードは処理されず、キャンセル扱いになったようです。
そして、その席に他の乗客が同乗したため、定員超過となりました。
駐機場を離れた際、父親の席がなく、立ったままであることを客室乗務員が発見。
そのため、定員超過と判断され、引き返したのです。

考察

今回の事件の原因は、チェック体制の甘さが原因でしょう。
システムそのものの動きには問題はなかったはずです。

チェックが徹底されていなかったのは、以下が原因ではないかと考えられます。
・手順が確立されていなかった、順守が徹底されていなかった
・それを守らなかったとき、どのような問題が起こるのかの教育が徹底されていなかった
・単純な人手不足

完全なシステム化は不可能です。
どこまで行っても人手の部分をなくすことはできません。
ですから、人手の部分も含めてエラーが出ないような仕組みを作っていく必要があります。

同様の事件が、新千歳空港で8月に起こっています。

2016年8月5日、国内線保安検査場Aにて、乗客の女性が保安検査を行わずに搭乗待合室に立ち入ったため出発前の約1000名の保安検査をやり直した。この影響で11便が欠航、150便以上で最大3時間の遅れが生じた。
引用:新千歳空港、保安検査すり抜け事件

事故にならなかったからよかったものの、かなり危ない事態であったことに変わりありません。
このようなミスが繰り返されれば、いつかは大きな事故にもつながりかねません。
また、航空機の利用者にも遅延などの影響が及んでいます。
このようなことを繰り返さないためにも、早急な対策・改善が望まれます。

カテゴリー: 社会問題
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