失敗を恐れるのは甘えに過ぎない。失敗を恐れなくなる方法。
成長するためには、行動することが必要です。
行動することなしに成長することはできません。
しかし、失敗を恐れると行動することができなってしまいます。
では、わたしたちはなぜ失敗することを恐れるのでしょうか。
今回は、そのことについてみていきましょう。
失敗を恐れる2つの原因
私たちは失敗を恐れてしまいます。
それはなぜでしょうか。
その原因は2つあります。
自尊心が傷つけられるから
一つ目の原因は、自尊心が傷つけられるからです。
自尊心とは、自分に対する自信のようなものです。
これがあれば、多少困難なことがあったとしても、「自分ならやれる」と前向きにとらえることができます。
しかし、自尊心が不足していると、何をするにも不安に苛まれてしまいます。
「本当に自分にできるのか」、「うまくいかないんじゃないか」
このように、ずっと不安を抱えて生きていくことになります。
このような人生はとてもつらいです。
そう考えると、自尊心というのは、生きていく上で水や酸素と同じようなレベルで必要なものとなります。
何かに挑戦し、失敗をしてしまうと、自尊心が傷つけられます。
失敗すると、自分はまるで無力であるかのように感じられるからです。
「無力な自分は世界に必要ない」
そんな世界から突き放されているような感覚に陥るのです。
つまり、自分に対する自信を失ってしまうのですね。
私たちは、その感覚を恐れるがために、行動できなくなるのです。
他人に迷惑をかけるから
二つ目の原因は、他人に迷惑をかけるからです。
たとえば、仕事などでいままでやったことのなかった役職に立候補してみる。
そうなれば、責任は重くなります。
自分の失敗が組織に与える影響も大きくなります。
たとえば、
納期の遅れによって、顧客に迷惑をかけてしまう。
失注によって、会社の利益が下がり、それによって会社全体の給料が下がってしまう。
リカバリのために、同僚に残業や休日出勤を求めることになる。
株価が下がり、会社のステークホルダー全体に対して迷惑をかけてしまう。
…
つまり、失敗すると、みんなに迷惑がかかるのです。
それが怖いから、私たちは新しいことに挑戦できないのです。
失敗を恐れなくなる方法
私たちは、
・自尊心が傷つけられる
・他人に迷惑をかけてしまう
という理由から失敗することを恐れてしまいます。
その結果、行動が起こせず、人生に変化を生み出すことができません。
では、どうすれば失敗を恐れず、行動を起こせるようになるのでしょうか。
そのためには、これら2つの原因をなくせばいいのです。
そこで、それぞれの原因をなくすための方法を見ていきましょう。
上手くいく方が珍しい
私たちは、失敗によって自尊心を傷つけられることを恐れます。
だから、私たちは行動を起こすことができなくなってしまうのです。
これは、成功することがいいことで、失敗することが悪いことという思い込みがあることが原因です。
「失敗=悪」と考えるから、「失敗する自分には価値がない」という思考になってしまうのです。
ですが、本当に失敗は悪いことなのでしょうか。
たしかに、失敗するよりは成功した方がいいです。
成功させるために私たちは挑戦するわけですからね。
しかし、成功というのは、そう簡単にできるものではありません。
たとえば、はじめてやることであれば、それを成功させるのは難しいでしょう。
はじめてやることは勝手もわからないし、先に何が起こるのかも全くわかりません。
そのような手探りの状況で、うまくやるというのはほとんど不可能でしょう。
はじめて自転車に乗った時のことを思い出してみてください。
一発で乗れた人はいませんよね。
何度も何度も転んでは立ち上がりを繰り返し、やっと乗れるようになるのです。
はじめてやることというのは、何回も失敗して、はじめて成功が訪れるのです。
成功よりも失敗の方が多く出るのは、当たり前のことなのです。
また、はじめてでないことでも、成功させるのは難しいです。
はじめてでなかったとしても、状況は常に変わっており、依然と全く同じ条件ということは決してありません。
たとえば、似たような形式の仕事をするという場合でも、時期や顧客、一緒にやる人、パートナー企業…といった条件は同じではありません。
そうした、異なる前提条件を踏まえて仕事を進めていかないといけません。
つまり、前やったのと全く同じことというのは、ほとんど存在しないのです。
行動を起こすというのは、どんな時でもはじめての挑戦になります。
そうであれば、当然成功するよりも、失敗する確率の方が高くなるのです。
だから、失敗を過度に恐れる必要はないのです。
失敗して当たり前だからです。
成長しない人間の方が迷惑
私たちは、失敗し、それによって他人に迷惑がかかることを恐れます。
たしかに、この気持ちはよくわかります。
しかし、ちょっと視点を変えてみると、また違った見方ができます。
失敗によって、他人に迷惑がかかるというのは、短期的な視点での話です。
たしかに、今失敗したら、それによって迷惑が掛かります。
失敗のしりぬぐい、顧客への説明、会社の損失…
挙げていけばきりがありません。
では、今度は逆に挑戦しなかった場合を見ていきましょう。
とりあえずは、誰にも迷惑はかけないで済むでしょう。
しばらくして、また同じように仕事をやらないかと持ちかけられます。
そこでも、迷惑を掛けたくないからと断ります。
次も、その次も…。
そうしているうちに、結構な年次になってしまいました。
あの時、仕事を引き受けた同僚は、ぐんぐん出世し、会社にたくさんの利益をもたらしてくれています。
一方自分は、年齢のくせに何も仕事ができない、そのくせ給料だけは一丁前にもらっている会社のお荷物です。
このように考えると、挑戦しなかったとしても、結局は迷惑をかけるということがわかります。
このケースでは、むしろ挑戦しなかった方が迷惑をかけていますね。
行動しないことは、短期的に見れば他人に迷惑はかけません。
しかし、長期的に見たとき、自分の能力が上がらず、最終的にもっと周りに迷惑をかけてしまうことになるのです。
こう考えれば、今行動して迷惑をかけた方が、自分も周りも幸せでしょう。
挑戦しようがしまいが、誰かしら迷惑はかかるのです。
もっと言えば、生きているだけで私たちは人に迷惑をかけています。
あなたが着ている服も住んでる建物も、今使っているPCやスマホも誰かが作ってくれたものです。
それを使わせてもらって、私たちは生きています。
そう考えれば、今更行動を起こして迷惑をかけたところで、それが何になるというのでしょうか。
迷惑をかけたなら、成長して恩返しすればいいのです。
自分がかけた迷惑以上のものを返せればそれでいいのです。
そのためには、目の前のことから逃げずに挑戦することが大事です。