何か新しいことをはじめるには、スキルの習得が不可能です。
しかし、新しいスキルの習得とは億劫なものです。
習得するスキルが複雑になればなるほど、その度合いは増していきます。
学ぶべきことが多すぎて、何から手を付けていけばいいのかがわからなくなってしまいます。
こんな時は、スキルをさらに小さな単位に分解していきます。
たとえば、ピアノを弾くということを例に考えてみましょう。
いきなり、曲を弾こうとなると、壁が高すぎて途方に暮れてしまいます。
そこで、曲を弾くという行為をより小さなスキルに分解していくのです。
まずは、左手と右手に分けられます。
いきなり両手で弾こうとすると難しいですが、片方ずつであればそれよりは簡単になります。
さらにそれぞれの手で複数の音を同時に引く場合、それは単音に分解することができます。
最初から複数音を弾こうとするのではなく、最初は一音ずつ弾くのです。
このように分解していけば、まずは右手で単音メロディーを練習するというところに行きつきます。
そしてそれができたら、左手で単音ベースラインを弾いてみる。
このように小さなサブスキルに分解していけば、やるべきことが明確になります。
自分ができそうなレベルの課題に落とし込むことができます。
曲を弾けるようになるという抽象的な目標だと、何から手を付けていいのかがわかりません。
しかし、このように小さなサブスキルに分割することで、すぐに手を付けられる具体的な行動に落とし込むことができるのです。
また、サブスキルに分割することで、自身の成長を感じやすくなります。
いきなり曲を弾こうとすると、まったく弾けないでしょう。
自分の進歩を感じることがなかなか難しいと思います。
しかし、右手でメロディーを弾くくらいなら、ちょっと練習すれば、それなりに聴けるようになります。
つまり、自分の成長が目に見える形ですぐに表れてくるのです。
これによって、モチベーションも保つことができます。
なにか新しいことを身に着けようとするなら、まずはそのためにどんなサブスキルが必要かを考えましょう。
いきなり最終形を目指すのではなく、そこに至るために段階を踏んでいきましょう。
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