その理想は誰のもの?理想を諦めることで、道が開ける。
人には、それそれ目指すべき理想があります。
それを目指すのは素晴らしいことです。
それは、とてつもないパワーを私たちに与えてくれます。
しかし、一方で高すぎる理想は、私たちを苦しめます。
どんなに頑張ってもできないことはあります。
ブタがどんなに頑張っても空を飛べないように、できないことは存在します。
しかし、そのできないことを無視して、理想を追いかけると大変なことになります。
できないことをやろうとしても、それは無駄に終わります。
結果は現れず、ただただエネルギーと時間だけを無駄にします。
それでもなお自分の理想を実現しようとすれば、やがて人生に疲れてしまうでしょう。
では、どうすればいいか。
それは無理なものは無理だと諦めることです。
それと同時に、今の自分を受け入れることが大事です。
どういう事でしょうか?
たとえば、ひょうきんで面白い人間が、二枚目の人間になろうとしても苦しいだけです。
わざわざ自分の持ち味を殺して、なれっこない理想を目指しているのですから。
しかし、その人が自分の面白さを自覚して、その能力を発揮したらどうでしょうか?
無理に二枚目を目指していた時よりも、ずっと幸せなはずです。
できないことはできないと認めることで、自分の本当の持ち味が見えてきます。
理想を諦めることで、活路を見いだせるのです。
しかし、これは口で言うのは簡単ですが、実行に移すのはなかなか難しいことです。
とくに、「こうあるべき」という思い込みの強い人は大変でしょう。
小さいころから刷り込まれてきた、こうあるべきという思い込みは非常に強いです。
まるで、そこから外れたら生きてけないかのように、私たちを脅します。
しかし、その不安と恐怖に立ち向かい、本当の自分を見つける必要があるのです。
たしかに、今まで信じていた道から外れることは恐ろしいことです。
その道から外れたら、まるで人生の終わりかのように感じられるでしょう。
しかし、その道から外れないように生きることは、もっと辛いことなのです。
なれない自分を演じ続けながら生きていくのは、想像以上に辛いことです。
ですから、ある時点で思い切って飛び降りる必要があるのです。
そして、それは早ければ早いほどいいです。
なんとなくしんどいという人は、もしかしたら間違った理想を追い求めているのかもしれません。
一度立ち止まって、
「自分は本当にそうなりたいのか?」
「それは世間や親から刷り込まれたことではないか?」
ということを考えてみてはどうでしょうか。
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