私たちは決断が重要なことであると理解しています。
人生の重要な局面では、いつも決断を迫られています。
しかし、決断がそれほど重要なことであると理解しているにも関わらず、その能力を向上させようと考える人はあまりいません。
それは、決断力をどう鍛えていいのかがわからないからではないからではないでしょうか。
どう鍛えていいのかわからないから鍛えない。
もしくは、決断力を鍛えるには、経験を積むしかないという考えも多いかもしれません。
その考えも一概に間違っているとはいえないのですが、やはり問題があります。
それは、本当に重要な決断を迫られた時に、十分な経験を積めていない可能性があることです。
もしそうなった場合、直感で決めて、出たとこ勝負なんて博打めいた行動に走ってしまいかねません。
重大な決断の時にこのような行動に出るのは大変危険です。
そうならないためにも、決断の技術を高める必要があります。
決断の根拠を明確にする
決断の能力を高めるには、決断の根拠を明確にすることが第一です。
なんとなくとか、直感で決めるというのではなく、明確にその理由を答えられなければなりません。
決断の妥当性を定量的に測れる
では、なぜ根拠を明確にすることが必要なのでしょうか。
それは、根拠を明確にすることで、その決断の妥当性を定量的に測れるからです。
たとえば、ある決断を下すときに
・Aという根拠のみに基づいた場合
・ABC、3つの根拠に基づいた場合
を比べてみると、根拠が3つある方が妥当性が高いと言えます。
また、
・Aという根拠
・Aという根拠とBという不安要素がある
といった場合も、前者の方が妥当性が高いと言えます。
このように根拠を明確にすることで、決断の妥当性を定量的に測ることができます。
見直しができる
また、根拠を明確にすることで、あとから見直しすることができます。
たとえば、ある判断で失敗したとき、決断の根拠がはっきりしていれば、どの根拠がよくなかったのかを分析することができます。
その結果をうけ、次回の決断からは同じ失敗を繰り返さないように気を付けることができます。
このように振り返りや分析ができるのは、根拠が明確だからです。
もし、直感やなんとなくで決めていたら、このようなことはできません。
結果として同じような間違えを繰り返してしまう可能性があります。
根拠を明確にすることで、失敗から得られるものが格段に増えるのです。
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このように根拠を明確にするだけでも、決断の能力は向上していきます。
日々の小さな決断でも、根拠を明確にすることを意識するだけでだいぶ違ってくるのです。
まずは、ちょっとした決めごとで、このようなことを意識してみるのがいいかもしれません。
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