会社はあなたのお母さんではない
いい大学に入って、いい会社に勤める。
私たちはこれが人生の正解だと思っています。
このルートを目指すこと自体は問題ではないですが、その先に問題があります。
私たちは、会社に入りさえすれば、後はなんとかなるという考えを持っています。
入りさえすれば、後は会社が何でも面倒を見てくれる。
だから、なにも考えずに真面目に働けばいい。
そんな感覚で生きています。
何でもかんでも会社にやってもらおうと思っています。
「そんなことはない!」と思う方もいるでしょう。
しかし、本当にそうでしょうか。
自分の人生をどう生きたいという、明確なプランがありますか。
会社に言われた通り、用意されたキャリアパスを辿ればいい。
そんなふうに考えてはいませんか。
また、仮にそうだとして、そのキャリアパスに乗った自分が5年後、10年後どうなっているかを考えたことがありますか。
その業界がどのように変化するのか、それを脅かす要素はないか。
そのようなことを考えているでしょうか。
会社に何でもしてもらおうとすると、自分で考えることができなくなります。
自分の人生を会社に委ねてしまうことになります。
そのことを理解した上で、一生懸命会社に尽くすのならば、何も問題はありません。
しかし、そうでないとなると大変です。
会社におんぶだっこの人生は、その会社がなくなったとき、どうしようもなくなってしまいます。
そのときどうするでしょうか?
会社に文句を言うのでしょうか?
会社はあなたのお母さんではありません。
あなたの人生やあなたの幸福を保証する義務などありません。
働いたぶんだけ賃金を支払う。
ただそれだけの関係なのです。
その事実を無視するから、いざ会社から解雇されたとき
「裏切られた」
などという検討違いな恨みを抱くのです。
会社に対する要求が激しすぎるのです。
いい会社に勤めることを目指すこと自体は悪いことではありません。
しかし、思い違いをしたままそれを目指してしまうと、いつかどうしようもなくなるときがやって来るのです。
自分の人生の舵は自分でとらなければいけません。
会社に舵を預けるのではなく、目的地へ行くための経由地点と考えるぐらいがちょうどいいのではないでしょうか。
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