自分を受け入れる。自分はこの程度の人間であるという見切りをつけよう。
生きているのが苦しいという人は、ありのままの自分を受け入れていない可能性があります。
ありのままの自分を受け入れず、実現不可能な理想像を追い求める。
その理想像があまりに高すぎて、どれだけ頑張ってもなれるわけがない。
それにも関わらず、そうなれない自分を、
「能力が低い」とか
「根性がない」とかいって責めたてます。
このように、できもしない高い理想を掲げて、勝手にそれに押しつぶされている。
それが息苦しさの原因なのです。
自分の身のほどをわきまえれば、楽になれるはずです。
ダチョウがどれだけ頑張っても飛ぶことはできません。
なぜならダチョウは飛ぶために生まれてきたのではなく、走るために生まれてきたからです。
そして、それを理解するには、自分自身がダチョウだと理解することが必要です。
人生においても、それと同じことが言えます。
自分ができないことをいくら望んでも無理なのです。
自分にできること、できないこと、向いていること、向いていないこと。
それらを正しく理解することが必要なのです。
では、どうしてできもしない理想を目指してしまうのでしょうか?
これは、周りからの押し付けが原因です。
親に「こうしなさい」、「ああしなさい」と言われる。
世間から「こうあるべき」、「こうでなければいけない」と言われる。
そのような「べき」論のシャワーを浴びるうちに、それに洗脳されてしまいます。
ほんとうはそうなりたいと思っているわけではないのに、そうならなければいけないような気がしてきます。
たまたま、それに適性のある人はいいでしょう。
世間の要求する姿と自分の本当の姿に大きな隔たりがないので、すんなりと理想の状態になれるでしょう。
しかし、そうでない人はどうでしょうか?
そもそも不可能なものを目指すので、いつまでたっても理想の状態にはなれません。
無理を実現しようとして、どんどん消耗してしまうのです。
生きているのが辛いのは、なれもしないものを目指しているからです。
そして、そうでなければいけないという、誤った思い込みも、生き辛さに拍車をかけます。
まずは、自分をしっかりと見つめ直しましょう。
自分ができるのはどこまでなのかをはっきり見極めましょう。
そして、あなたの目指す理想像は、本当にあなたが考えたものなのかを考え直しましょう。
誰かから刷り込まれたものではないでしょうか?
自分を理解できれば、無謀な挑戦による無意味な消耗を避けることができます。
「自分はこの程度の人間である」という見切りをつけることが大事なのです。
![]() |