最後のチャンス

日本を立て直すのは、今が最後のチャンスなのかもしれない。

トマ・ピケティが「21世紀の資本」明らかにしたのは、経済成長をしている社会よりも、経済成長をしなくなった社会の方が格差は広がりやすい、という事でした。
パイが拡大すれば、それが公平に分配されやすくなるけど、パイが拡大しない限りは、一部の「持てる者」にさらに富が集まり続けることが、歴史的に実証されたんです。

まさに、日本は上で言うところの、「経済成長をしなくなった社会」でしょう。
少子高齢化により、内需は激減。
外国に打って出るにも、円高で上手くいかない。
次の一手となる産業も特にない。
もはや成長する要素がなにもありません。

最後のチャンス

このままいけば、日本社会における経済格差はどんどん広がっていくでしょう。
今でさえ、格差はひどいものです。
非正規雇用者の激増、そもそも働くことのできない人が増えています。

その人たちに対して、自己責任論を振りかざしても何も解決しません。
もはや頑張ったところで、どうにもならないのです。
構造的にどうしようもないところまで来てしまいました。

しかし、そういった人たちを保護するだけの余力も、もう国には残されていません。
周りの人もそうでしょう。
もはや他人を気遣う余裕はなく、自分一人が生きていくのに必死です。
パイは限られており、気を抜いたら、次は自分が転げ落ちる番だ。
そんな不安と戦いながら日々生きています。

現状でさえ、こうなのだからこの先はどんなことになるのでしょうか?
このまま労働人口が減り、成長産業もなければどうなるのでしょうか。
老人を介護する人も施設も足りません。
近い将来、道端で人が野垂れ死んでいるような光景もあり得るかもしれません。

今まで先延ばしにしていた問題が、一気に目の前に現れてきました。
もうこれ以上は先延ばしできません。
もしかしたら、もう手遅れなのかもしれません。
しかし、今だったらまだ間に合う可能性もあるかもしれません。

では、一体今から何をすればいいのか?
明確な答えは出ていません。
それをこれから生きていく人間が、ひとりひとり必死に考えなければならないのでしょう。
とにかくこのまま行ったら、とんでもない未来が待っていることは確実です。

下流中年 一億総貧困化の行方 (SB新書)

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