「感情」、「思考」、「行動」。一番大事なのはどれ?
その人をその人たらしめる、つまりその人の個性をつくりだすのは、「感情」、「行動」、「思考」です。
ある状況において、どう感じ、何を思い、行動するか。
それがその人の個性といえるでしょう。
では、自分自身を磨きたいと思ったとき、これら3つとどのように関わっていけばいいのでしょうか?
感情、思考、行動の関係性
それを考えるために、まずはこれら3つの関係性を考えてみましょう。
これらはどのような関係を持っているのでしょうか?
まず、感情について見ていきましょう。
感情というのは、すべての出発点のように思えます。
ある出来事に対し、何かを感じる。
何かを感じるからそこに思考が生まれます。
そして、その思考をもとに私たちは行動します。
たとえば、楽しい出来事があったとします。
あなたはそれを楽しいと感じるでしょう。
そして、その楽しい感情が、「もっとやりたい」、「もう一度やりたい」という思考を生み出します。
そうした思考を実現するために、行動をするのです。
一方通行ではなく、双方向に影響を及ぼす
先ほどの考えだと、3つは「感情→思考→行動」というような、一方通行の関係になっているように見えます。
しかし、ほんとうにそうでしょうか?
思考が感情に影響を及ぼすことだってあるはずです。
たとえば、なにか腹が立つことがあったとします。
その原因は、怒りの感情です。
そして、その怒りについて、「あれは相手が悪い」とか、「なぜもっと配慮ができないのか」などと考えることによって、怒りは増幅していきます。
そういったことが繰り返されると、怒りの思考回路が強化されてしまいます。
すると、また同じようなことがあったときに、お決まりの思考パターンが始まり、怒りを増幅してしまうのです。
このように思考が感情に影響を及ぼすこともあります。
また、行動が思考や感情に影響を与えるケースも存在します。
たとえば、最初はあまり乗り気でなかったことも、やっているうちに意外と楽しいことに気づき、「もっとやりたい」と思うことがあります。
これは、行動することによって思考や感情が変わったと言えるでしょう。
このように、感情、思考、行動は互いに影響を与えていると考えていいでしょう。
大事なのはバランス
感情、思考、行動
これらの3つが互いに影響を及ぼしていることがわかりました。
だとすると、これらの中でなにか1つが重要なのではなく、すべてが大事であるということが言えます。
仮にこの中の1つが一番重要だったとしても、他の2つが影響を与えている以上、それらも無視することはできないからです。
すべてが大事というのは、つまりバランスが重要ということです。
思考に集中すれば、素晴らしいアイディアが出るかもしれません。
しかし、それを実現させる行動が伴っていなければ、意味を持ちません。
逆に思考なき行動も成果を上げることはできないでしょう。
また、いくら思考や行動に集中して成果を上げることができても、そこに喜びの感情がなければ虚しいだけでしょう。
反対に、感情だけを優先しても、現実的に生きていくことができません。
このように、3つのバランスがとれていないと、結局うまくいかないのです。
3つのバランスをとるために
では、どうすればこれら3つのバランスを取ることができるのでしょうか。
そのためには、まず自分をよく見るようにしましょう。
今何を感じているのか?
何を考えているのか?
どんな行動をしているのか?
一度立ち止まって、このように考えるクセをつけると、自分を客観的に見つめられるようになります。
そして、自分を見つめることができたら、その対極になにが位置するかを考えましょう。
もし、自分が今がむしゃらに頑張っているのなら、その逆を考えてみるのです。
それは、立ち止まって考えることかもしれません。
もしくは、しっかりと休養し、自分の心と向き合うことかもしれません。
まずは、立ち止まって自分をじっくりと観察する。
そして、自分に足りていないものを考え、偏りをなくしていく。
これらが感情、思考、行動のバランスを取る上で大事なことなのではないでしょうか?
今回のまとめ
・感情、思考、行動は互いに影響を与えあう。
・だから、どれか1つではなく全てのバランスが重要。
・バランスを保つために、自分がどれに偏っているかを観察しよう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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