ほんとうに相手のことを想うなら、考えを尊重してあげよう
人と話していて、「この人の考えは、自分をダメにしてしまうな」と感じる時があると思います。
そして、ついついその考え方を矯正しようとしてしまいます。
はっきりそう思っていなくても、無意識に行ってしまうこともあります。
その結果、相手を説得できればいいですが、大抵は反発され、険悪な雰囲気にことが多いかと思います。
では、よかれと思って他人の考えを否定するのは、悪いことなのでしょうか?
今回は、他人の考えを尊重することについて考えていきます。
まずは、相手の考えを尊重する
よかれと思って考えを否定してしまうこと。
自分の経験からの助言、うまくいった秘訣など。
これは、あくまで自分の中で正しいと思っていることです。
それがその人にも当てはまるかはわかりません。
その人には、その人なりの事情や考えがあるのです。
ですから、頭ごなしにその人の意見を否定し、自分の考えを強要することは、ただの傲慢です。
親切でもなんでもないのです。
逆の立場になって考えてみてください。
あなたにもなにかしら考えだったり、信念があるかと思います。
そして、それはあなたが人生を通じ経験したことから作られた大事なもです。
あなたという人間を形成するアイデンティティ、あなたの人生そのものと言っても過言ではないでしょう。
相手の意見を否定するというのは、相手の人生を否定することと同じです。
それをいきなり否定されたら、頭に来るのも当然でしょう。
たとえそれが客観的に見て間違っている、その人のためにならないものだったとしてもです。
だから、まずは相手の考えを尊重することが大事です。。
たとえ受け入れられなくても、相手がそう考えていることを認めるのです。
その上で自分の意見を押し付けずに述べれば、話を聞いてもらえる可能性が高まります。
せっかくあったのに、互いの考えを否定し合い、険悪なムードになってしまってはもったいないです。
相手の考えを尊重することが、互いにとって有意義な時間を作り出してくのです。
たとえば、子供が全く勉強をしないとします。
しかし、それを頭ごなしに否定しても事態はよくなりません。
むしろ、ますます勉強しなくなってしまうでしょう。
ですから、まずは勉強したくない理由をしっかり聞いてあげるのです。
楽しくないからかもしれません。
だとしたら、なぜ楽しくないのかを一緒に考え、楽しくなるような工夫をしてみればいいのです。
意味を感じないからかもしれません。
だとしたら、なぜ勉強が必要なのかをしっかり納得いくように説明してあげればいいのです。
大事なのは、まず相手の考えを聞いてあげること。
そうして意見を受け入れてもらえる土壌を作り上げ、その上で建設的な意見を言えばいいのです。
そうすれば、その時すぐには変わらないかもしれませんが、あなたの意見は確実に相手の心に届きます。
いつか、それが相手の考え方をいい方向に変えてくれるかもしれません。
口出ししてしまうのは、相手を信頼していないから
しかし、相手の考えを無条件に尊重するのは果たして正しいのか?
明らかに望ましくない考えを尊重してしまえば、それはその人のためにはならないのではないか?
そう思う方もいるかもしれません。
しかし、これは相手を成長しない存在として見ている考え方です。
相手も人間です。
考えが変わることもあるし、成長することも変化することもあるのです。
いつまでもそのままではありません。
相手だって、なんとなくこのままではダメだなと思っているのです。
ただその気持ちをまだはっきりと意識することができていないだけなのです。
そして、その気持ちに気づくには、まずはその人の考えを尊重してやる必要があるのです。
もし、その考えを拒まれてしまったら、意固地になり、その考えに執着してしまいます。
本当の気持ちに気づけなくなってしまうのです。
相手の意見を受け入れ、その上で「自分はこうしたらもっとよくなると思うよ」という意見を述べるのです。
そうすれば、その意見は相手の心に残り、相手の成長とともにいい影響を及ぼすことでしょう。
相手をいい方向に導きたいと本気で思っているのであれば、相手が成長する存在であることを信じることが大事です。
それなくして、相手に本当に役に立つ助言はできません。
何をしても変わらないなら、受け入れたほうがいい
しかし、相手が本当にこのままではダメになると思っているかどうかはわかりません。
明らかに望ましくない考えを持っているのに、それを正しいと思っているかもしれません。
もしかしたら、一生考え方が変わらないかもしれません。
ですが、だからと言って考えを否定してしまえば、相手はその考えに執着してしまいます。
どっちにしても考え方が変わらないのならば、少しでも可能性のある方にかけるべきです。
つまり、考えを受け入れてやるのです。
考えというのは、簡単に変えられるものではありません。
それは、今までのその人の人生によって形作られたものです。
あなたがちょっと口を出したくらいで変わるものではないということは、想像に難くないでしょう。
そもそも、その考えがよくないと思っているのも、私たちの主観に過ぎません。
じゃあ、その自分がどれほどの人間なのか、その価値観に従って生きた結果、成果を出せているのか。
そう聞かれたときに、胸を張れるでしょうか。
「相手の意見は良くない」
この考え自体が間違っているかのうせもあります。
実は、間違っているのは相手ではなく、自分の方かもしれません。
よかれと思って口を出しても、結局それはお互いのためにならないのです。
相手の考えを否定することがどれだけ無駄なことかを理解し、尊重することを心がけていきましょう。
今回のまとめ
・まずは相手の考えを否定せずに、尊重する。
・相手を成長する存在ととらえ、むやみに口出ししない。
・何をしても変わらないなら、受け入れよう。