これだけ押さえればOK!後輩を成長させる仕事の教え方
何かを教えるのは難しいことです。
教える側は当然と思っていることも、教わる側からすれば、はじめて知ることばかりです。
教える側がベテランであればあるほど、このギャップは大きくなっていきます。
このように、本来必要である情報が欠落すれば、当然意図することは伝わりません。
そのようなことを新しい人に教えるたびにやっていたのでは非常に非効率です。
そこで今回は、教えるときに気を付けたいことを考えていきます。
わからなかったら聞いては不親切
人に教えるときによくしがちなのが、「わからなかったら聞いて」というものです。
これはある程度作業の順序を説明したあとならいいかもしれませんが、いきなりこれでは困ります。
最初はなにもわかりません。
何を覚えて、何をすればいいのかもわからないのです。
そんな状況で聞いてと言われても、なにがわからないのかがわかりません。
ですからまずは、作業の順序だったり、仕事の概要などの全体像を示すべきです。
毎回それをするのが面倒なら手順書などを作っておきましょう。
一度にたくさんの情報を与えない
人にものを教えるときは、一度に教えすぎないようにしましょう。
たくさん教えたくなるのはわかりますが、人が一度に覚えられる量には限界があります。
あなたが覚えた知識は、あなたが長い時間をかけて学んだもののはずです。
それを一度に教えて覚えられるでしょうか?
また、情報を一気に与えると、どの情報がいつ必要なものなのかがわからなくなります。
必要な時に必要な情報をあたえられれば、それがどんな状況で使うべきものなのかがはっきりわかります。
面倒だからといって、なんでもいっぺんに教えるのはやめましょう。
口頭でなく、文書に残す
一回で覚えられる人というのはなかなかいません。
人間の脳も何回か使ううちに、その情報が重要だと理解し、記憶します。
しかし、そうはいっても同じことを二回聞くのは、教わる側としても気が引けます。
なので、教えたことはかならず文書にしましょう。
そうすれば、教わった側もあとから見返したり、記憶を整理するのに役立ちます。
教える側も、どれを教えたのかがわかるので、その人がいま何をできるのかが分かりやすくなります。
教わる側が、メモをすればいいという意見もあるかと思います。
しかし、メモをとりながらだと、説明があまり頭に入ってきません。
大事なところをメモし忘れる可能性もあります。
あとから「言った、言わない」の言い合いになる可能性もあります。
口頭で説明するのは、理解の程度が教わる側の能力に依存してしまいます。
しかし、それでうまく伝わらなくても、それは教える側の責任なのです。
教わる側に能力のバラツキがあるのは当たり前のこと。
その可能性を無視し、教える労力を惜んで、文章にしなかったのがいけないのです。
人にものを教えるのは非常に手間のかかる作業です。
そこをしっかりと理解し、変に楽をしないよう気を付けたいものです。
今回のまとめ
・わからなかったら聞いては不親切。まずは、手順を示す。
・楽しようとして、一度に情報を与えすぎない。
・口頭だけでなく、文書に残す。
・教えることは手間のかかることだと理解し、楽しようとしない。
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