b00k.jp ~積み上げ式読書ノート~
公開日:
最終更新日:2017/05/22

やりたいことを見つけるために、読書をしよう!

「やりたいことが見つからない」
あなたはこんなことで悩んでいないでしょうか。

進路を決めるとき。
就職するとき。
職場を変えるとき。
何か新しい環境に自ら選んで身を置かないといけない時、人は自分が何をしたいのかに迷います。

では、どうしてわたしたちは自分のやりたいことがわからないのでしょうか。
それは、自分というものがしっかりと確立していないからなのです。

自己を確立させるには様々な手段があります。
読書もそのうちの一つです。
そこで、今回は読書によって自分のやりたいことを見つける方法を見ていきましょう。

本を読もう

自己とは何か

読書をすることによって、やりたいことが見つかります。
それは、読書によって自己が確立されるからです。
では、自己とはなんでしょうか?
まずは、それを見ていきましょう。

自己というのは、「自分はこうしたい、こう生きたい」という思いのことです。
たとえば、警察官になりたいとか、一軒家に住みたいとか、そういった願望のことですね。
これは自分が生きていく上での指針となります。
それを前提にして人生を生きていくのです。

逆にこれがないと、人生をどう生きていいのかわからなくなります。
たとえば、自分は教師になりたいという思いがあるなら、教育学部がある学校を目指せばいいわけです。
しかし、自分のやりたいことが決まっていない人は、どこの学校のどの学部を受けていいかわかりません。
なんとなく受かりそうなところ、なんとなく印象のよさそうなところを受けるしかありません。

当然、勉強に対するやる気も変わってきますよね。
前者は目的が決まっているので、目の前の勉強にも全力で取り組めます。
しかし、後者は今やっている勉強を何のためにしているのかわからないので、あまり身が入らないでしょう。
このように自己が確立されないと、なんとなく充実感のない人生を生きていくことになります

満足のいく人生を生きていくためには、自己の確立が不可欠です。
そして、その自己は読書によって確立させることが可能です。
では、次になぜ読書によって自己が確立されるのかを見ていきましょう。

読書によって自己が確立される

やりたいことを見つけるには、自己の確立が必要。
自己を確立するためには、読書が有効です。
では、なぜ読書によって自己を確立できるのかを見ていきましょう。

自己を確立するには、いろいろなことを経験する必要があります
経験がなければ、それを好きかどうかわかりません。
好きなものがなければ、自分の人生の指針とするものもできません。

たとえば、一つの仕事しかしたことがないのに、それが自分に向いているのか、それが楽しいのかといったことはわかりません。
やっているときは、それなりに向いているし、楽しいと思っているとしましょう。
しかし、別の仕事をしてみたら、今の仕事よりずっと楽しく、集中できるということもあります。
その時はじめて、こっちの仕事の方が自分がやりたい仕事なんだと気づくことができます。

このように、人間は複数のものを経験し、それを比較することでしか、ものごとの好き嫌い、向き不向き、良し悪しを判断できないのです。
だから、自己を確立するためには、いろいろな経験をし、比較対象を増やす必要があるのです。

さて、話は戻りまして、なぜ読書をすることによって自己が確立されるのかを見ていきましょう。
自己の確立には、さまざまな経験が必要です。
それらの経験の中から、自分が本当にやりたいことを見つけるのです。

本というのは、いわば著者の体験を文字化したものです。
自伝であれば、そのまま自分の生きてきた人生。
ハウツー本であれば、うまくいった体験をまとめたもの。
小説であっても、その根底には著者の経験があるはずです。
このように、本というのは著者の経験を凝縮したものと言えます。

それを読むということは、著者の体験を追体験するということになります。
その人の人生をそのままなぞるということですね。
つまり、本を読むということは、体験が増えるということなのです。

何か夢だったり目指したいものを持っている人というのは、それを持つにいたった経験があるはずです。
小説の面白さに惹かれて、物書きを目指す。
お世話になった恩師に憧れ、教師を目指す。
コンピュータの可能性に魅了され、プログラマーを志す。
このような経験があったから、自分のやりたいことが見つかったのです。
そうであれば、そう思えるような経験の数を増やせば、その中から「これだ!」と思えるようなものが現れる確率は高くなります。
そしてその経験は読書をし、著者の経験を追体験することで増やせるのです。

読書をすることによって、体験が増える。
体験が増えることによって、自己が確立される。
自己が確立されることによって、自分のやりたいことが見つかる、ということなのです。

読書で自己を確立するメリット

読書をすることで経験を増やすことができます。
しかし、読書で経験を増やすというのは1つの手段に過ぎません。
自分で経験したり、人から話を聞いたりすることでも経験を増やすことはできます。

当然、他の手段と比べ優れている点、劣っている点が存在します。
なので、ここで読書で経験を増やすことのメリットとデメリットを見てみましょう。

お手軽に経験を増やせる

読書で経験を増やすことのメリットは、なんといってもお手軽なところです。
お金も数千円で済みますし、時間だって1時間、2時間程度です。
それに好きな時に中断、再開することも可能です。
興味がなければ、やめてしまうこともできます。
現実の体験ではこうはいかないでしょう。
このような手軽さが読書の魅力の一つと言えるでしょう。

時代を超えた経験が可能

時代を越えた経験をできるのも、読書の魅力の一つです。
江戸時代の生活はどうだったのか。
戦争の時代はどうなっていたのか。
これは、絶対に経験できないことです。

しかし、読書ならばそれらを経験することができます。
歴史書を読んだり、当時の人が書いたものを見えることで、その時代を追体験することができるのです。
このような現実では経験できないような幅広い経験ができることも読書のメリットの一つです。

ありえないような体験をすることが可能

現実にはありえないような体験。
それも読書であれば経験することができます。

たとえば、エイリアンが攻めてくるとか、世界が滅亡するとか。
そう言ったありえないような体験も、読書だったら経験することができます。
「そのような非現実的な状況で自分だったらどのように行動するだろうか?」
そのように考えることで見えてくるものもあります。
このようにありえないような経験をすることも読書のメリットなのです。

読書で自己を確立するデメリット

では次に、読書で自己を確立する上でのデメリットを見てみましょう。
デメリットとメリット両方を知り、目的に合った使い方をするのがコツです。

実際の体験と比べ薄い

読書の弱点なんといっても、実際の体験よりも薄いということです。
確かに多様な経験をすることは可能ですが、そのどれもが実体験には敵いません。

どんなに外国の本を読んで勉強しても、実際に海外に行くこと以上に学べることはないでしょう。
それと同じことで、どれだけ読書をしたところで、やはり現実の体験の濃度には敵わないのです。

一部しか体験できない

本での体験は限られています。
というのも、書いてあることしか体験できないからです。
人生録であったとしても、その人の人生をすべて追体験できるわけではありません。
その本に書いてない裏側のストーリーは経験することができません。

また、対話と異なり、もっと知りたいという部分が出ても、書いてあること以上のことは知れません。
現実であれば、気になったことはどんどん追求していくことができます。
たとえば、外国に行ってあっちの地方はどうなっているのか気になったら見に行けますよね。
しかし、本では書いてなければそれ以上は体験できないのです。

実際とは異なる

当たり前ですが、本には著者が存在します。
そこに書いてあることは、著者のフィルターを通した体験になります。
たとえば、著者があるものを「感動的だ」と書いていても、実際にあなたが体験したら何も感じないかもしれません。
逆も然りです。
このように、本で読んだ情報と実際の体験は異なることがあります。

大事なのはメリット・デメリットを把握し、使い分けること

ここまで読書による経験のメリット・デメリットを見てきました。
読書には多彩な経験を手軽にできるという反面、経験が薄かったり、一部だったり、バイアスがかかったものになるというデメリットもあります。
ここから言えるのは、読書だけに偏らないことが大事ということです。

読書だけでは経験できることには限界があります。
どうしても現実の経験には勝てない部分もあるからです。
しかし、では実際の体験の方が優れているかと言われれば、そういうわけでもありません。

実際の体験はお金も時間もかかるし、現実的なことしか体験することはできません。
読書での体験の多様性、非現実性には敵いません。

ですから、どちらか一方に偏ることなく、両者の特徴を理解した上で使い分けることが大事です。
そうすることで、効率よく幅広い経験をすることができるのです。

やりたいことを見つけるために本を読もう

長くなりましたが、ここまでで読書が自己を確立し、やりたいことを見つけるのに有効な手段であるということがわかっていただけたかと思います。
やりたいことを見つけるにはとにかく経験を増やすことが大事です。
そして、読書は実際に経験をするよりも手軽に始めることができます。
つまり、やりたいことを見つけるためのとっかかりとしては一番いいのです。

もし本を読む中で、興味のあるものができたら、実際にやってみればいいのです。
事前情報がないまま実際にやるよりも、自分が興味があることを知ってからやった方が挫折するリスクも少なるからです。

ですから、まずは本を読んでみましょう。
本を読む習慣がない人は、小説でもフィクションでもいいので、とにかく本を読んでみてください。
フィクションからも学べることはあります。
たとえば、漫画に影響されてスポーツをはじめて、それでプロになった人だっています。
先入観を持たず、素直な気持ちで読みたい本を読むことが大事です。

既に本を読む習慣がある人は、いつもは手を出さないジャンルに手を出してみるのもいいでしょう。
同じような本ばかり読んでいると、得られる知識も経験も偏ってしまいます。
同じ人とばかり話してると思想が偏ってくるのと似ていますね。
ですから、普段手を出さないようなものを読んでみることで世界が広がっていきます。
それによって、やりたいことも見つかりやすくなるでしょう。

まずは肩ひじ張らず、気楽な気持ちで本を読んでみてください。
面白くなかったら途中でやめればいいだけです。
これを機会に、あまり気負わずに本を読むことを始めてみてはどうでしょうか。


戦略読書

カテゴリー: 読書
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