なぜGoogleは自動運転に力を入れているのか?
昨今、自動運転技術の向上が話題となっています。
特に有名なのがGoogleの無人の自動運転ではないでしょうか。
人が運転するよりも安全だという評価もあります。
このような自動運転が実現することで、様々な問題が解決されるのではないかと期待もあります。
たとえば、
「人が運転をしなくて済む」
「交通事故の発生が激減する」
「渋滞などの交通問題が解決される」
などなど。
このように期待が高まっている自動運転技術ですが、「実際どんな技術なのかはよくわからない。」という人も多いのではないでしょうか。
社会に大きな影響を与えるかもしれない技術であればこそ、その正体や背景を知っておくことは非常に重要です。
知っておけば、これからの変化に動じずに対応することができるからです。
そこで今回は、自動運転とは一体どんな技術なのか、現状はどうなっているのかを見ていきます。
自動運転には2種類ある
自動運転というと、今Googleが力を入れている無人運転がイメージされます。
しかし、自動運転とはそれだけではありません。
自動運転には、大きく分けて以下の2種類が存在します。
・無人の完全な自動運転
・運転者をサポートする自動運転
詳しく見ていきましょう。
無人の完全な自動運転
Googleが力を入れており、ニュースによく出てくるのが、この無人の自動運転です。
歩行者やほかの車の状態を判断し、人工知能がすべての運転を行ってくれるのが、この自動運転です。
人は何もしなくていいのが大きな特徴です。
自律運転などとも呼ばれます。
他自動車メーカーが目指す自動運転
自律運転に対し、あくまで主体は運転者であるというスタンスなのが、他の自動車メーカーが目指す自動運転です。
先行車にぶつかりそうになった時、自動で停止するなど、運転の一部を人工知能が行ってくれるものがこれにあたります。
運転支援システムとも言えます。
上記のように、自動運転には大きく2種類あります。
しかし、Googleの目指す、完全自動運転はまだまだ実現が難しいとされています。
そのため、まず導入されるのは、運転手が主体の自動運転で、段階的に完全自動運転が導入されるのではないかというのが、一般的な見解です。
なぜGoogleは自動運転に力を入れているのか?
自動運転には2種類あることがわかりました。
Googleが目指す、完全自動運転と他の自動車メーカーが目指す、運転支援システムです。
しかし、ここで気になることがあります。
それは、「なぜインターネット広告企業であるGoogleが自動運転に力を入れているのか?」ということです。
その理由を考えてみましょう。
Googleはインターネット広告企業です。
それが、なぜ全く関係のない自動運転の分野に参入したのでしょうか?
それには大きく2つの理由があります。
まず1つ目は、検索エンジン開発で培った人工知能の技術を応用できるからです。
本業で培ったIT技術を応用できる分野であり、リソースの有効活用になるというメリットがあります。
2つ目は、適切な投資先がないということです。
Googleの広告業の収益率は、非常に高いです。
それにより多くの利益が出ています。
企業として発展するためには、そのお金を新たな分野に投資する必要があります。
何か新しい分野に投資するためには、株主の同意を得る必要があります。
同意を得るためには、広告業よりも収益率の良いもの、または同等のものである必要があります。
収益率が低かったら、広告業に専念すればいいという話になりますからね。
しかし、ここで広告業の収益率の良さが問題になります。
広告業よりも収益率のいい投資先がないのです。
この問題を解決するために、将来大きな収益が期待できる自動運転を投資先としているのです。
つまり、本業と関連があり、大きな収益が見込めるために自動運転に力を入れているわけです。
なぜ自動運転が大きな収益を生み出すのか?
Googleが自動運転に注力する理由がわかりました。
しかし、気になるのは、なぜ自動運転が大きな収益を生み出すといえるのかということです。
単純に考えて、新しいものを作り出せば先行者の利益を得られるかもしれません。
しかし、Googleは自前で自動車をつくる設備を保有しているわけではないので、自動運転システムを既存自動車メーカーに納入することになります。
確かに、手堅い収益源を獲得することになりますが、大きな収益とはいいがたいです。
得意分野であるITをもっと生かせる、もっといい場所が他にありそうです。
では、どうして自動運転が大きな収益を生み出せるのでしょうか?
それは、自動運転が、これから起こる社会の変革の最初の一歩となる可能性があるからです。
社会の変革とは一体何なのでしょうか?
次回は、自動運転の実現によって社会がどう変わっていくかを見ていきます。
今回のまとめ
自動運転には2種類ある
・無人の完全自動運転
・運転者主体の運転支援システム
Googleが自動運転に注力する理由
・本業と関係がある。
・将来大きな利益を生み出す可能性がある。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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