b00k.jp ~積み上げ式読書ノート~
公開日:
最終更新日:2017/05/12

勝ち負けにこだわらない人だけが幸せになれる。こだわるのはやめよう。

あなたは勝ち負けにこだわりすぎていないでしょうか。
「あいつには負けたくない」
「あの人より評価されたい」
「自分の方が能力が高い」
このように、他人より優れていることに執着していませんか。
そして、それによって苦しい思いをしていないでしょうか。

上を目指すのはいいことです。
勝ち負けにこだわることは、自分を上に引き上げる、大きなモチベーションとなります。
しかし、同時に負けた時に大きな挫折を感じます。
そして、絶対に勝てないと悟った時、それは絶望に変わってしまいます

どれだけ頑張っても勝てない相手というのは存在します。
また、仮に頂点を取ったとしても、その地位を維持し続けるのは難しいです。
もっと優れた人物が出てくるかもしれません。
それに自分は年々衰えていくので、若い人には勝てなくなってきます。

「勝つこと」を生きがいにしていた場合、勝てなくなった時点で生きがいを失います
そして、私たちは必ず勝てない時が訪れるのです。

つまり、勝ち負けにこだわるということは、苦しみしか生み出しません
「勝ち続ける」という、永遠に手に入らないものを求め続ける人生だからです。
では、そうした苦しい人生を抜け出すためにはどうしたらいいのでしょうか。

そのために大事なのが、勝ち負けにこだわらないということです。
そして、勝ち負けにこだわらない人が最終的に幸せな人生を送ることができるのです。

では、どうすれば勝ち負けにこだわらず生きていけるのか。
そして、なぜそうすることで幸福な人生が送れるのか。
今回は、それを見ていきましょう。

競争 勝ち負け

競争の行きつく先は苦しみしかない

「あいつよりも上に立ちたい。」
「もっと順位を上げたい。」
あなたは、このような思いに駆られて競争に参加してしいませんか。

上を目指すのはいいことです。
しかし、競争は苦しみしか生み出しません
人より上に立ちたいという思いで頑張れば、確かに優位に立つことはできるかもしれません。

ですが、人より上に立てば、今度はそれを維持したくなります。
また、人に追い抜かれるかもしれないという不安を生み出します。
勝てばもっと勝ちたいという欲が生まれ、負ければ自分を責め、苦しみが生まれます。

そして、そういった思いで頑張ったところで、その地位を維持できるかどうかはわかりません。
自分よりも優れた人物が急に現れるかもしれません。
若い人に追い抜かれてしまうかもしれません。
勝つことを生きがいにした場合、そのように自分が勝ち続けることができなくなった時、大きな絶望を味わいます。

勝つということに対する執着。
そして、それを望んでも手に入らないという現実。
つまり、勝つことにこだわることは、苦しみしか生み出さないのです。

このような動機で頑張っていると、いつか「自分は何をしているんだろうか?」という感覚にとらわれてしまいます。
つまり、勝ち負けにこだわると、いつまでも満たされることのない空虚な人生を生きることになるのです。

なぜ勝ち負けにこだわるのか?

勝ち負けにこだわることは、苦しみしか生み出しません。
では、なぜ私たちは競争に参加してしまうのでしょうか?

それは、私たちが承認を求める心を持っているからです。
認められたいから、人より優位に立ちたい。
だから私たちは競争に参加してしまうのです。

また、世の中の仕組みにも問題があります
社会には競争があふれています。
受験や出世、趣味でさえも大会などで順位付けされたりします。
ですから、普通に生きているだけで、知らず知らずのうちに競争に巻き込まれてしまいます。
競争に参加することが習慣となってしまうと、自分の価値を他人との比較によって決めるようになってしまいます。
そして、そのような生活を送っていれば、競争すること、勝ち負けにこだわることが当たり前と言う価値観になってしまうのです。

このように、私たちの求める心と社会の仕組みによって私たちは競争に巻き込まれてしまうのです。
競争自体は悪いものではありません。
勝ちたいという気持ちが自分を成長させてくれることもあるからです。
問題なのは、無自覚のうちに競争に参加し、苦しむことなのです。

勝ち負けでなく、納得感を大事にする

普通に生きているだけでは、知らず知らずのうちに競争に巻き込まれてしまいます。
生きていく上で競争があるのは仕方がないこと。
しかし、勝つことにこだわると際限のない苦しみが待っている
では、どうすれば競争によって苦しまずに済むのでしょうか?

そのためには、競争との向き合い方を変えていく必要があります。
勝つことを目的にするのではなく、自分の納得感を目的とするのです。
そのためには、「自分はなぜ頑張るのか?」を突き詰めて考えていくしかありません。
そうして考え抜いたものが、自分の本当の動機となるのです。
目標を外ではなく、自分の内に立てることとも通じます。
本当にそのことを動機とできれば、勝ち負けによって苦しむこともなくなります。

外に動機を置くというのは、自分ではどうしようもないことを目標にするということです。
たとえば、
・人に評価されたい
・1番になりたい
・お金をたくさん稼ぎたい
と言ったようなものです。

これらは、自分の力だけではどうしようもないものばかりです。
人から評価されるかどうかは、人が決めることです。
1番になるのも、競争と言う枠組みの中で、人から認められることが必要です。
お金も同じで、人から役に立つと思われたり、感謝されることで生み出されるものです。
人がそう思ってくれるかどうかは、自分ではコントロールできません。

一方で、動機を内側に置くというのは、自分でコントロール可能なことを目標にするということです。
たとえば、
・評価されるために、自己研鑽に励む
・勝つために、毎日1時間は勉強なり練習をする
・人から感謝されるために、1日1回良いことをする
と言ったようなものです。

これらのことは、それをしたからと言って、求めるものが得られるわけではありません。
頑張ったからといって、人から評価されるかと言ったら、それはわかりません。
しかし、こうした自分でコントロールできるものと言うのは、納得感を生み出します。
「自分はこれだけやった。それでだめなら仕方ない。」という思いです。
このように思えることができれば、負けたという事実に苦しむこともなくなります。
勝つことでなく、自分のベストを尽くすことを目指すのです。

しかし、本当の動機を考えるのは、簡単なことではありません。
今まで、競争に勝つことを目的に頑張っていたのであれば、なおさらです。
勝たなければ意味がないという思い込みが頭のなかにこびりついてしまっているのからです。
まずは、勝ちにこだわるだけでは何も得られないということを理解しましょう。
勝ちへのこだわりは、苦しみしか生み出しません。
これらのことを理解することによって、無自覚に競争に巻き込まれ、不要に苦しむことを回避できるのです。

勝ち負けから解放されるために、自分だけの道を探す

納得感を得るためには、他人と同じ道を歩んではいけません
それは必ず、比較や競争を生み出すからです。

例えば、お金を稼ぐのが偉いという生き方をしたとしましょう。
そうなれば、必ず誰かと比較することになります。
同僚よりも仕事ができるか、出世レースで勝っているか。
他の会社の同期と比べ、給料が多いか。
同世代の平均と比べ、稼いでいるか。
このような、苦しみの源泉となる比較や競争が生まれてしまうのです。

比較や競争から解放されるためには、自分だけの生き方を探す必要があります。
それは、自分が本当に大事にしたい価値観に気付くとも言えます。

たとえば、世間では一生懸命仕事をすることやお金をたくさん稼ぐことが大事。
そうすることで、いわゆる人生の勝ち組になれるというような風潮があります。
しかし、それはあなたが本当に心から望んでいることなのか。
もしかしたら、自分は本当はそんなことはどうでもよく、たくさんの自由な時間と何にも縛られない生き方を望んでいるのかもしれません。
お金よりも、家族や友人との絆を大事に生きたいのかもしれません。

このように、自分が本当に望むもののために生きれば、おのずと納得感を得ることができます。
自分が生きたいように生きているのですから、その生き方において他人と優劣を比べる必要がなくなるのです。

社会から与えられた、できあいの生き方では、必ず誰かと比較することになります。
そして、それによって際限のない苦しみが生まれます。
勝っているうちはいいですが、それは絶対に長くは続きません。

苦しみから逃れるためには、自分で自分の生き方を見つける必要があるのです。
その生き方は、自分だけのオリジナルです。
どうやったって、他人と比較することなどできない。
だから、苦しみは生まれないのです。

自分だけの生き方を見つけるためには、自分と向き合うことが必要です。
自分は本当は何をしたいのか、何を大事に生きていきたいのか。
それがわかった時、勝ち負けへのこだわりから解放され、心から納得のいく人生を歩んでいく事ができます。
それは、競争にとらわれた人生よりも、ずっと有意義で幸福なものとなります。

今回のまとめ

・競争に参加し、勝ち負けにこだわることは苦しみしか生み出さない。
・競争に参加してしまうのは、欲しがる心と社会の仕組みのせい。
・競争で苦しまないために、自分の納得感を大事にする。
・勝たなければ意味がないという思い込みを捨てる。
・そのために、自分が納得できる生き方を探そう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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カテゴリー: 生き方


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