あなたが成長できないのは恐怖心のせいかもしれない
今回も「金持ち父さん 貧乏父さん」の内容を見ていきます。
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前回まで、経済的安定を得るためには資産を形成していくことが重要だということを述べてきました。
今回からは、「経済的安定を築く上で何が障害となるのか」についてみていきます。
本書では、経済的安定を阻む要素として以下の5つを挙げています。
1.恐怖心
2.臆病風
3.怠け心
4.悪い習慣
5.傲慢さ
今回は「恐怖心」についてみていきたいと思います。
恐怖心のデメリット
まず、なぜ恐怖心が障害となるのかについてみていきます。
恐怖心は私たちから行動力を奪います。
恐怖を感じることによって、マイナスな思考で頭の中がいっぱいになってしまい、行動できなくなった…
皆さんにもそんな経験があると思います。
このように恐怖心は、私たちに必要以上に不安を感じさせます。
「こんなことをしたら、もっと悪いことになるんじゃないだろうか。」
「どうせ行動しても変わらないに決まっている。だったら行動しない方がいい。」
このような不安は私たちから行動する意欲を奪ってしまいます。
行動をしないということは、変化が生まれないということです。
変化が生まれなければ、今までと変わらない毎日が待っています。
以前の記事でも述べましたが、仕事を辞めたいと思いながら、やめられないという状況に陥ってしまうわけです。
また、変化のない毎日は思考を停止させます。
思考が停止することは、私たちの最高の資産である頭への投資が止まってしまうことにもなります。
そして、恐怖によって作り出された不安によって「自分が何をしたいか」がわからなくなってしまいます。
経済的安定を得るために働いているのか、収入を断たれる恐怖を紛らわすために働いているのか…。
不安による雑音が大きすぎて、自分の心の声が聞こえなくなってしまうのです。
以上のように、恐怖は以下のようなデメリットをもたらします。
・毎日に変化がなくなる
・頭を使わなくなってしまう
・自分の心の声が聞こえなくなる
恐怖心はなぜ生まれるのか
では、私たちはなぜ恐怖を抱くのでしょうか。
それは「失敗を恐れているから」、「知識が少ないから」です。
私たちは「失敗=悪いこと」だという認識を持っています。
「失敗することは恥ずかしい、みっともない、許されないこと。」
「失敗をするくらいなら何もしない方がいい。」
こんな認識があると思います。
また、知識が少ないことも恐怖を抱く原因になります。
例えばお化けが怖いのは、それが何なのかがわからないからです。
もし、お化けの正体が見間違いや気のせいだとわかれば恐怖は生まれません。
このように私たちは、
・失敗に対する恐れ
・知識の欠如
によって恐怖心を抱いてしまいます。
恐怖心の克服方法
では、恐怖心を克服するにはどうしたらいいでしょうか。
それはうえの二つの原因を取り除けばいいのです。
つまり、
・失敗は悪いことではないと理解する
・知識を身につける
ことで克服できるというわけです。
まず、失敗の認識について。
失敗は悪いことという認識がありますが、本当にそうでしょうか?
失敗して本当に失うものはあるのでしょうか?
例えば、転職を考えている場合、転職活動をして失うものはあるでしょうか。
成功すれば転職すればいいし、上手くいかなかったら今の会社にとどまればいいだけの話です。
上手くいかないことによって失うものはありません。
「成果がなかったのならば時間がもったいないじゃないか。それは損失ではないのか?」と思われる方もいると思います。
たしかに、転職活動をただ「上手くいかなかった…」で済ましてしまったら、そうだと思います。
しかし、その失敗から学び、何らかの気づきを得たのであれば、それは自分の力になります。
これは「時間を自分の経験に投資した」と考えることもできるのではないでしょうか。
本当に問題なのは、失敗するかどうかではなく、失敗を恐れるあまり行動を起こさないことなのです。
行動を起こさなければ、変化は訪れませんし、成長もありません。
次に、知識を身につけることについて。
なぜ知識が身につくと恐怖心が生まれなくなるのでしょうか?
例えば、蛇に遭遇した場面を思い浮かべてみてください。
その蛇がどんな蛇なのかわからなければ、どう対処していいのかわかりません。
しかし、知識があれば対処の方法もわかります。
もし、その蛇が毒をもっていて、動くものに対して攻撃する特性を持っているのだとしたら、慌てて動いてはいけないということがわかります。
刺激して興奮させないように、ゆっくりと後ずさりするなどの対処法もわかります。
もちろん、蛇の特性がわかったところで、かまれることが怖いのには変わりありません。
しかし、重要なのは不必要な恐怖に駆られることがなくなるということです。
このように、知識があれば、どのように行動すればいいのかがわかるので、必要以上の恐怖に支配されることがなくなるのです。
感想・まとめ
本書に「勝つことは負けを恐れないことを意味する」という言葉があります。
これはつまり、負けることが悪いことではないということを理解すること、負けることがどういうことなのか知ることが重要であるとも言い換えることができます。
勝つためには負けるということをよく理解し、それを踏まえたうえで挑戦していくことが重要であるということなのですね。
また「勝利は敗北のあとにやってくる」という言葉もあります。
これは、失敗を経験し、それを自分の血肉にすることで、はじめて成功をつかむことができるとも言い換えることができると思います。
そのためには、失敗から目をそらさず、原因をしっかりと分析することが重要です。
失敗に向き合うことはつらい作業でもありますが、逃げ出さず真摯に向き合う必要があるのですね。
次回も「金持ち父さん 貧乏父さん」から「臆病風」についてみていきたいと思います。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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