自分の望む人生を生きたければ、「心」に従え!
心に従うことで自分の望む人生を生きることができます。
心に従うとは、自分が心から「こうしたい」と思うように生きるということです。
心に従わず、押さえつけながら生きるといいことがありません。
自分のやっていることと無意識に臨んでいることに矛盾が生じます。
そうした矛盾を抱えながら生きると、どこかに無理が生じ何か違和感のようなものを抱えながら生きることになるのです。
では、どうすれば心に従い、自分の望む人生を歩むことができるようになるのでしょうか。
今回は、そのことについてみていきます。
目次
なぜ私たちは心に従えないのか
心に従わずに生きると、自分が望まない不本意な人生を生きることになります。
では、なぜ私たちは心に従うことができないのでしょうか。
それは、思考によって自分の心を押さえつけてしまっているからです。
例を挙げてみましょう。
今やりたくない仕事をしていて、いつかは辞めたいと思っている。
そこで、感情に流されず冷静になって辞めた後のことを考えてみます。
「この不景気の時代、再就職ができるかどうかはわからない…」
「今より給料のいい会社に入れるかどうかは、わからない…」
「この会社を辞めてしまったら、二度と定期的な収入を得られることができなくなるかもしれない…」
結局、不満を抱えながらも今の会社にとどまることを決意します。
これは、あまり幸せな人生とは言えないでしょう。
自分が本当に望んでいることができていないですからね。
こう見てみると、思考に基づいて今の会社にとどまることを決意したことは、あまりいい結果のように見えません。
頭を使って考えたのに、自分の望むこととは異なる。
そして、不本意な人生を歩むことになってしまう。
これは、なぜでしょうか?
それは思考に基づく行動には2つの落とし穴があるからです。
思考の2つの落とし穴
長期的に見るといい結果をもたらすとは限らない
1つ目の落とし穴は人生単位でみるといい結果をもたらすとは限らないということです。
上の例でみると、まず「会社を辞めたい」という感情をおさえることで、「今すぐ収入がなくなってしまう」という不利益を回避することができました。
しかし、「今の会社にとどまる」という行動をしたことで、「辞めたい」という不満を抱えながら生きていくことになります。
よく考えると、思考に基づいた結果、何も変化が起きていませんね。
つまり、思考に基づいて行動すると、直近の不利益を回避できるかもしれないが、人生そのものに不満を抱えてしまう可能性があるのです。
思考は感情に比べ、長期的に物事を見ることができますが、人生というさらに超長期的な視点で物事をとらえることはできないのです。
思考に基づく行動からは満足感を得られない
2つ目は思考で行動すると、満足感を得ることができないということです。
上の例で言えば、もともと「辞めたい」という欲求があったのに、それをおさえ込んでいるわけですから当然満足感など得られるわけありませんよね。
だからと言って感情に従えばいいというわけではない
思考での判断は、自分の心を押さえつけ、本当にやりたいことができなくなってしまいます。
では、感情に従って生きればいいのかと言うと、それも違います。
感情と言うのは、短期的な欲求を満たすには向いていますが、思考と同じように超長期的な欲求を満たすことはできません。
たとえば、上の会社の例で考えたとしましょう。
「辞めたい」と思った瞬間に、あまり考えず辞めたとしましょう。
そうすれば、当然収入はなくなりますし、再就職のために動き出す必要があります。
不景気であれば、再就職は難しく、収入が無い期間が続くでしょう。
そのような期間が長く続くと、「やっぱり軽率に辞めるべきではなかった…」と後悔するでしょう。
よく考えず行動した結果、その後の人生が大変なものになるということは考えられることです。
たしかに、「会社を辞めたい」という欲求は満たされます。
しかし、社会的に生きていく事は難しくなります。
それによって幸福度は下がっていきます。
このように、ただ欲求を満たすだけでは人は生きていけないのです。
自分のしたいようにふるまっていたら社会生活は送れないですからね。
重要なのは、自分の欲求と現実を生きることとの間でバランスを取ることです。
どちらに傾いても幸福な人生を歩むことはできません。
では、バランスをとって生きるには、どうしたらいいのでしょうか。
「心」に基づく行動をしよう
答えは「心」に基づく行動をすることです。
心は「自分が本当にしたいこと」と言い換えてもいいでしょう。
「それって感情と何が違うの?」と思われる方もいるかもしれません。
感情と心の違いは、思考というプロセスを経るかどうかだと思います。
心はまず感情のように反射的に湧き上がってきます。
次に思考でそれをいったんおさえます。
しかし思考でおさえても、おさえきれないもの。いつも自分を急き立てているもの。
思考というフィルターがかかってもなお、自分を強く突き動かそうとするもの。
それが「心」なのです。
会社を辞めたい例で考えてみましょう。
まず、会社を辞めたいという「感情」がわいてきます。
次にその感情を「思考」でおさえます。
思考でおさえこんでも、まだ聞こえてくる心の声があります。
「この会社を辞めるべきだ!」と。
あなたは会社を辞める決意をします。
しかし、一回思考で考えた結果、何の準備もなしに行動してしまうのはリスクが大きすぎることをあなたは知っています。
であれば、しばらくは今の会社にとどまっておこうと考える。
ただし、それは不満を抱えながら生きるためではなく、自分の心の声のままに生きるためです。
このように心にしたがって行動することで、本当に生きたい人生を生きることができるのです。
まとめ
今回の内容をまとめると以下のような感じになります。
・感情…その瞬間の問題しか見えない。長期的に不利益を被る。
・思考…短期的な不利益を回避できる。ただし、満足感を得られない場合もあり、超長期的には不利益を被る可能性もある。
・心…自分の人生を貫く芯となる。不利益を被る可能性もあるが、満足感を得られる。
これを見てもらえばわかると思いますが、いつもいつも「心」で行動すればいいわけではありません。
心で行動することは、少なからず現実にはそぐわない部分も出てくるからです。
ですから、最終的に心を通すために、今の問題は思考で対処するなどの工夫が必要です。
これら3つをうまく使い分け、最終的に心の声にしたがって生きるのが重要ということですね。
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学