「読んだ内容を覚えられない」を卒業する!記憶に残す、忘れない読書法
こんにちは!
今回は前回紹介した、「読んだら忘れない読書術」の続きです。
前回は「読書のメリット」について紹介しましたが、今回は「読んだら忘れない読書術」の具体的な方法を紹介していきます!
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「速読」よりも「深読」
読んでも忘れないためには、「速読」よりも「深読」することが重要だといいます。
では、「深読」とは何でしょうか?本書では深読を以下のように定義しています。
本から学びと気づきを得て、「議論できる水準」にまで内容をきちんと理解するように「深く読む」読み方。
記憶に残るためには本の主題を自分なりに理解することが必要です。理解できないものは記憶できませんからね。
つまり、
「深読」は、読書の必要条件です。「深読」できるようになってから、より速く、よりたくさん読む、「速読」「多読」を目指せばいいのです。
「深読」できない、ゆっくり読んでも議論できる水準で読めないという人が、「速読講座」に通い、読むスピードをアップさせたとしても、読書が浅くなっては意味がありません。
ということです。
しっかりと読めるようになってからスピードを上げることに集中すればいいのです。
以下紹介する方法は、「深読」を前提としたものです。
本を読む目的を設定する
「何を学びたいのか」を意識しながら読むことで、自分の中に視点を作ることができます。
漫然と本の内容をインプットするより、ある視点に立った方が記憶に定着しやすいです。
なぜなら、目的のためにその情報をインプットしている、つまり「その情報を使う機会がある」つもりで読んでいるからです。
いつ使うかわからない情報と、この後すぐ使う情報だったら、前者のほうが記憶に残ります。
そもそも覚えようと思っているわけですから当然ですね。
全体を把握する
なぜ全体を把握することが記憶への定着につながるのでしょうか?
それは全体の把握が本の主題の理解を深めてくれるからです。
理解できたものと、いまいちよくわからないものとでは当然理解できたもののほうが記憶に残りやすいはずです。
では、なぜ全体の把握が主題の理解につながるのでしょうか。
全体の構造がわかれば、何が主張で何がそれを支えるための事例なのか、反対意見に対しどんな反証をしているのかなどがわかります。
その本の言いたいことがより明確になるのです。
まとめると、
全体を把握することで本の構造を俯瞰できる。構造を理解できれば、主題が明確になる。
主題の理解度が深まれば、その分記憶への定着も安定する。
ということです。
制限時間を設ける
今までは読書の前段階の話でしたが、次は実際に読書を行うときの話です。
制限時間を設定して読書を行うことで、内容の定着につながるようです。
理由は「集中力がアップするため」、「感情が動くため」です。
まず、「集中力アップ」についてみていきましょう。
何か物事を行う場合、制限時間を決めると集中力がアップし、脳が高いパフォーマンスを発揮する
制限時間を設けることで、普段以上の集中力が発揮できるということですね。
「この本を今日中に読み切る」、「次の駅までにこの章を読み終える」など制限を決めて取り組むなどするといいみたいですね。
次に、「感情が動く」についてみていきましょう。
制限時間を設けることによって感情が動くとはどういうことでしょうか?
「今日1日でこの本を読む!」と目標設定をして、制限時間を決めることで、緊迫感が出るので、集中力が高まり、記憶に関係する脳内物質が分泌され、読んだ内容が記憶に残りやすくなるのです。
制限時間による「緊張感」が感情を刺激し、記憶への定着を助けてくれるのですね。
最初は「これを行うと、早く読むことに固執してしまい、あまり情報を定着しないのでは?」と思いましたが、そこは「アウトプットの回数を増やす」ことでカバーしいていけばいいのでしょう。
勉強でもそうですが、「インプットよりもそれをアウトプットできるかが重要」という観点に立てば、理に適っているかもしれません。
物語や小説ならストーリーに心動かされることもありますが、それが難しい、ビジネス書や専門書などでは有効な方法ですね。
1週間以内に3回アウトプットする
最後に、本を読み終えた後の話です。
脳が「重要な情報」と判断するの基準は2つです。「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」です。
上記にもあるように、脳は何度も利用される情報、接触機会の多い情報を記憶に残しやすいという性質があります。
つまり、「読んだ本の情報をたくさんアウトプット」すれば、その内容が記憶に定着するということです。
具体的には以下を意識してアウトプットを行うと、効率がいいそうです。
1,3,7日目に復讐する。最初にインプットされてから、「1週間で3回アウトプットすると記憶に残る」といったことが、いろいろな本に書かれています。
様々な脳科学研究を集約すると、最も効果的な記憶術として
「最初のインプットから、7~10日以内に3~4回アウトプットする」
ということが明らかになっています。
ただやみくもにアウトプットするのではなく、「1週間以内に3回」程度を目安にするといいみたいですね。
以下はアウトプットの具体例です。
アウトプットの具体的方法
・重要と思ったところをマークする、気づきを書き込む
・話す、勧める
・Twitter、FaceBookに感想を投稿する
アウトプットをする際には、具体的であることを意識することで、効果が高まるそうです。
重要なのは、「おもしろい」「ためになった」を連呼してもダメで、具体的にどこがためになったのか、本の内容を要約しながら、 相手に伝えるということです。
(中略)
人に本を勧めるには、本の内容を思い出し、さらにそれを頭の中で整理しないといけませんから、アウトプット効果は非常に高いのです。
感想・まとめ
感想の前に、今回の記事のタイトルとは違ってしまうのですが、本書で気になった部分を紹介します。
睡眠には「頭の中を整理する」という役割があります。
ですから、睡眠中に頭の中に乱雑に存在していた情報が整理されて、朝、目が覚めた瞬間に、問題解決法がぽんと浮かんでいるということがあるのです。
「次に目が覚めたときには、問題の解決方法を思いついている」と強く念じて眠りにつくと朝にひらめきが起きやすいそうです。
これは「追想法」と呼ばれ、ノーベル物理学賞の湯川秀樹博士や発明王のトーマス・エジソンなども、この方法を活用していたといわれています。
昨日まであんなに悩んでいたことが、次の朝起きたら解決法を思いつくということはたまにありますね。
これには科学的根拠があるので、意識して行っていければ、問題の解決に役立ちそうですね!
さて、今回は「読んだら忘れない読書法」の具体的方法について気になった部分を紹介しました。
大事なことは「インプットの時点でなるべく強烈に記憶に残すこと」、「インプットした情報を使う機会を増やすこと」ですね。
もう少し読書への取り組み方を考えていかないといけないかもしれません。
次回は本書の残りの部分を紹介していきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!